AI強化学習で揺れ制御性能を向上、Laboro.AIと大林組の制振システムが特許取得
この記事の内容をまとめると…
- Laboro.AIと大林組が共同開発した「構造体の制振システム」が特許を取得
- AIによる強化学習で、従来より高い効果で揺れを制御
- 継続的な支援で、研究初期段階から技術創出を目指す体制を構築
構造物の揺れを制御するAI活用の制振システムが特許を取得した。強化学習を用いて、変化する環境にも柔軟に適応しながら、より短時間での揺れ制御を実現している。
構造体の制振システム詳細
本システムは、アクティブ制振(AMD:Active Mass Damper)技術にAIを組み合わせたもので、構造物の揺れを観測し、マスダンパーを最適に動かすことで、揺れを抑える仕組みである。AIによる強化学習を用いており、試行錯誤を通じて最適な行動を決定することで、短時間での制振を可能としている。
この制振システムは、複雑な揺れにも最適な制御則を見出し、従来のシステムよりも高い効果を持つ。また、構造体の振動といった変化する環境にも柔軟に対応できる。
このプロジェクトは2019年より大林組と共同で開始され、継続的に支援が行われてきた。なお、本システムの詳細は、2019年12月12日付のプレスリリースに記載されている。
■特許番号:特許第7573190号
■発明の名称:構造体の制振システム
■特許権者:株式会社大林組、株式会社 Laboro.AI
Laboro.AIは、研究開発分野において、初期段階から技術創出までを見据えた長期的な支援を行っており、技術内容や開発過程をブラックボックス化せず、継続的な検証・展開を可能とする支援を特徴としている。