パンチ工業、北上工場で工場見学会と接合技術「P-Bas®」講演を実施

パンチ工業、北上工場で工場見学会と接合技術「P-Bas®」講演を実施

この記事の内容をまとめると…

  • 日本鉄鋼協会東北支部と日本塑性加工学会東北・北海道支部の見学会受け入れ
  • 北上工場の高精度な金型部品加工の見学と金属接合に関する講演
  • 当社独自の金属接合技術「P-Bas®」と拡散接合の説明

パンチグループは、「ものづくりによる信頼、真摯な技術、自由な創造力で、次世代の豊かな未来をカタチづくる」というパーパスのもと、より一層の研究開発と技術力向上、次世代に向けての技術継承など、ものづくり産業の発展に向けた取組みを進めてまいります。

パンチ工業とは
1975年創業の金型部品の製造メーカーです。精密な金属加工を得意としており、お客様の図面通りにオーダーメイドで金型部品を加工する「特注金型部品」のシェアは世界No1です。
国内4か所、世界8か所に生産拠点を構えており、今回工場見学を行った北上工場は国内のマザー工場です。

11月4日(火)、パンチ工業株式会社北上工場(岩手県)で日本鉄鋼協会東北支部と日本塑性加工学会東北・北海道支部が共催する見学会の受け入れを行い、工場見学と講演を行った。

見学会詳細

・見学会の概要
パンチ工業株式会社北上工場(岩手県)で、日本鉄鋼協会東北支部と日本塑性加工学会東北・北海道支部が共催する見学会の受け入れを行った。見学会には、各団体に所属する大学生や職員、関連企業の社員など18名が参加した。

・第一部 パンチ工業株式会社 北上工場見学
参加した会員の皆様に、北上工場の高精度な金型部品加工の見学を通じて、金属加工の現場や最新技術をお伝えした。
北上工場の加工現場を見学した。参加者からは、熱処理から加工まで一貫して対応し、多種多様な金型部品を製作しているところを見ることが出来て参考になった、実際の金型部品に対する知見を深めることができたなど、好意的な感想を頂いた。
現場を紹介する社員にも多くの質問や感想が飛ぶなど、盛り上がった。

・第二部 当社社員による講演
当社社員による講演として、テーマ「接合技術で実現する理想的な金型部品」の講演を行った。当社の研究開発部門である製造技術部では、金属加工に関する新技術・新素材の研究開発を主に行っている。
製造技術部に所属する社員が、部署の紹介と当社独自の金属接合技術「P-Bas®」について講演を行った。聴講者の中には金属の接合技術に精通した方もおり、質疑応答の際には多くの質問をいただいた。

・参加者から寄せられた質問(一部抜粋)
Q.金属同士を接合というと、溶かしてくっつけるというイメージがある。どういう原理で接合しているのか?
A.拡散接合という原理を使っている。ある温度で荷重をコントロールしながら固体同士を接触させると接触面で原子の動きが活発になり、互いに原子同士が移動し合い一体化するという原理である。
Q.硬度差のある金属同士の接合は可能か。
A.理論的には硬度差のある金属(異材)同士の接合を行うことも可能だが、実現するためには接合後の熱処理をどちらか一方の硬度に合わせなければいけないなどの課題がある。

・塑性加工の記載
力を加えてものの形状を変えること全般を塑性加工という。パンチグループの製造拠点で行っている金属加工や、当社の取扱っている金型部品が組み込まれた金型による射出成型やプレス加工もその一種である。

どのように活用する?

金属接合技術 P-Bas®

P-Bas®は、Punch Bonding(接合)and sintering(焼結)の略称であり、金属を溶かさずに一体化する技術である。
プラスチックの射出成形を行う際、成形する製品を効率よく冷却するために金型部品の内部に複雑な形状の水管を作成したい場合などに使用される。一つの金型部品をパーツに分解して加工し、接合を行って仕上げを行うことで精密に加工することができる。
複雑形状の金属成形という分野では3Dプリンターによる金属粉末の積層が競合するが、加工できる特殊鋼の種類が幅広い点、水管の内部を加工面が綺麗な切削加工ができるため錆などが出にくい点、原材料が汎用的な特殊鋼でコストが抑えられる点などに優位性がある。
金属の粉末を焼結し新たな素材をつくる取組みも行っており、これにより宇宙空間などの過酷な環境にも耐えられる、軽量で耐摩耗性、耐熱性に優れた合金の開発も進めている。

その他

・受け入れの経緯
2024年12月に日本塑性加工学会東北・北海道支部主催で行われた若手研究発表会に、当社が賛助会員企業として参加し、招待講演を行った。その講演に好評をいただいたことをきっかけに、今回の見学会受け入れを打診いただいた。

・パンチグループの研究開発
パンチグループは、2016年に策定した中期経営計画より既存の金型部品事業だけではなく、研究開発による価値創造にも力を入れている。当社のもつ精密金属加工技術を生かしつつ、会社およびものづくり産業の発展に寄与できるよう、継続的に取組んでいる。
航空宇宙産業や新素材・新技術の開発が重点施策となっており、航空宇宙産業では、2023年5月に株式会社ダイモンと技術パートナー契約を締結し、月面探査車YAOKIの打ち上げに技術で貢献するなど、着実に実績を伸ばしている。
2025年5月に発表した長期ビジョン「Vision60」でも研究開発による技術向上を引き続き掲げており、技術革新への対応を進めていく方針である。

・金型部品以外の金属加工の取組み
パンチ工業株式会社 宮古工場(岩手県)では、自治体より宮古港に初入港したクルーズ船に記念品として贈呈するプレートの作成を依頼された。
これまで部品以外の加工経験は多くなかったが、新たな取組みとして受注し、宮古市の有名な観光スポットである浄土ヶ浜をモチーフにしたプレートを作成した。
普段は円柱状の金属材料を加工するために使っている加工機やソフトウェアをモチーフの彫刻に使用する難しさはあったが、ソフトウェアメーカーと打ち合わせを行うなど、通常業務の知見を増やす有意義な経験となった。

・パンチ工業株式会社 会社概要
社名:パンチ工業株式会社
代表:代表取締役/社長執行役員 森久保 哲司
所在地:東京都品川区南大井6丁目22番7号 大森ベルポートE館5階
上場:東京証券取引所 スタンダード市場(6165)
創業:1975年
売上高:408億円(連結・2025年3月期)
従業員:3,463名(連結・2025年3月末)
事業内容:金型部品、自動化装置及びその周辺部品、特注機械部品等の製造・販売

・社名に込められた意味
創業の製品であるプリント基板用穴あけパンチの「パンチ」と、活力にあふれた「パンチ」の効いた会社という意味が込められている。

・会社ロゴマークに込められた意味
ゲンコツマークは「商品である金型用パンチ/ピンと企業としての勢い」、斜線は「稲妻のごとく業界に新風を送らんとする」意気込みを表現している。

・お問合せ先
パンチ工業株式会社 コーポレート・コミュニケーション室 広報IR課
電話番号:03-5753-3130
メール:info-corp@punch.co.jp

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アペルザニュース編集部です。日本の製造業、ものづくり産業の活性化を目指し、日々がんばっています。