安川電機、Σ‑Xに「FT54仕様」追加―サーボ単独で自律システム構成、125μs収集対応
この記事の内容をまとめると…
- ACサーボドライブ「Σ-Xシリーズ」に「FT54仕様」を追加、サーボ単独で自律システム構成
- センシングデータの高速収集とカスタマイズ、スタンドアローンのカスタムモーション制御
- 対応容量帯は50 W〜15 kW
サーボドライブ単体で簡易な位置決めを行う用途に向けた「FT54仕様」を追加した製品である。上位コントローラを用いずにシンプルな自律分散システムを構成できる。
FT54仕様詳細
センシングデータカスタマイズ機能を備え、専用エンジニアリングツールでサーボパック内で実行するユーザーアプリケーションを作成できる。アプリケーションでサーボパックのセンシングデータを収集し一次解析を行う。センシングデータは最速125 μsで収集でき、センサーネットワークのΣ-LINK IIに接続された外部センサーのデータもサーボパックの制御周期に合わせて収集可能である。収集データを用いた最⼤値・最⼩値の検出、イベント回数のカウント、状態監視などの解析により、装置に最適なデータカスタマイズが可能となる。
スタンドアローンカスタムモーション機能により、サーボパックに組み込んだユーザーアプリケーションで自軸のモーション制御(カスタムモーション)を実行できる。位置決め、定速送り、補間制御、速度制御、トルク制御、原点設定などの自軸制御に対応する。
Ethernet通信でタッチパネルなどとメッセージ通信を行い、ユーザーアプリケーション内の書込み・読込みといった一時データ保管(レジスタ)操作が可能である。センシングデータや解析結果の送信にも対応する。
対応容量帯は50 Wから15 kWまでである。
どのように活用する?
工作機械のツールチェンジャー、チャンバードアの開閉といった用途を見込む。
仕様・スペック
センシングデータ収集周期 | 最速125 μs |
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対応容量 | 50 W〜15 kW |
センサーネットワーク接続 | Σ-LINK II |
通信 | Ethernetによるメッセージ通信 |