日本特殊陶業、デンソーのスパークプラグ・排気センサー事業を買収 180...

日本特殊陶業、デンソーのスパークプラグ・排気センサー事業を買収 1806億円、2025年度内完了目指す

この記事の内容をまとめると…

  • 日本特殊陶業がデンソーのスパークプラグ事業と排気センサー事業を買収
  • 買収金額1,806億円、対象は国内外の開発・製造・販売に関わる事業
  • 競争法当局の認可取得後に実行、現金決済

日本特殊陶業は、デンソーのスパークプラグ事業と排気センサー(酸素センサーと空燃比センサー)を買収すると発表した。買収金額は1,806億円。対象は国内外の開発・製造・販売で、現金決済とする。

買収詳細

今回買収するのは、デンソーおよび子会社を含めたスパークプラグと排気センサーの国内外における開発・製造・販売に関わる事業である。買収対象事業の2024年度(2025年3月期)の売上高は1,918億1,900万円。2025年3月末時点の資産合計は698億5,100万円、負債合計は313億1,700万円。なお、デンソーと子会社の役員、従業員、土地および建物は譲受対象外であり、上記の資産と負債には譲受対象外のものが含まれる。
買収は現金決済で行う。国内外の競争法当局の認可を前提としており、事業譲受の実行日は未定。買収金額の価格算定基準日は2026年3月31日で、2025年度内の完了を目指しているとみられる。

その他

両社は2023年7月に内燃機関製品におけるセラミック製品の一部事業譲渡の検討開始を発表し、スパークプラグおよび排気センサーの技術・品質へのこだわりなどの価値観を共有しながら検討と協議を重ね、今回の合意に至った。
日本特殊陶業の2024年度連結業績の売上高は6,529億円で、セグメント別ではプラグが3,616億円、センサーが1,772億円。今回の買収により、スパークプラグ事業はプラグに、排気センサーはセンサーに組み込まれる。買収金額1,806億円は年間売上高の3割弱に当たり、大型買収となる。
一方のデンソーは、事業売却で得た資源を電動化領域や水素などのクリーンエネルギー領域に活用する方針である。スパークプラグ事業は1955年に技術援助契約を基に開発し、1959年に「P2プラグ」を発売。ワイドUプラグ、白金プラグ、ZUプラグ、イリジウムプラグなど世界初とする製品を投入し、2018年に生産累計60億本を達成している。

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