日立産機システム、応答性と通信周期を改善した新型サーボシステム「AD7」発売
この記事の内容をまとめると…
- 速度応答周波数と通信周期が従来機より大幅に向上したサーボシステムを発売
- 1種類のアンプで複数の制御方式に対応し在庫管理を効率化
- モーター性能も刷新され、高い精度で位置を検出可能
高精度な制御と柔軟な対応力で産業オートメーションを支える新型サーボシステムが登場した。サーボアンプの応答性と通信周期が向上し、より微細な機器制御が可能になるほか、アンプ1機種で複数の制御方式に対応できる設計となっている。
サーボシステム詳細
株式会社日立産機システムは、小容量サーボアンプ「AD7」(50W〜1.5kW)および中〜大容量サーボアンプ「AD7-MEGA」(2〜45kW)を発売した。AD7シリーズはロータリー、リニア、ダイレクトドライブ(DD)など多様なモーターに対応しており、AD7-MEGAと合わせて50W〜45kWの広範な容量レンジをカバーできる。
両シリーズは、EtherCAT®およびアナログ・パルス制御に標準対応し、装置ラインで制御方式が混在する場合でも、アンプの統一による在庫・設計の効率化が可能となる。また、PC接続による簡便な初期設定やチューニングにより、従来機比で最大50%のセットアップ工数削減を実現している。
併せて刷新されたサーボモーターは、従来の20bitから23bitへエンコーダ分解能が向上し、位置検出精度が高まった。最高回転速度は7,000min⁻¹、瞬間最大トルクは350%となり、いずれも従来比で大きく向上している。一方、長さ寸法は約16%、質量は約17%の削減を実現。さらに、防水防塵性に優れたコネクタを採用し、保護等級IP67に対応している。