浜松ホトニクス、半導体故障解析装置向け新技術「TD Imaging」を開発 空間分解能2μm未満を実現
この記事の内容をまとめると…
- PHEMOS-Xシリーズ用の新検出手法「TD Imaging」を開発
- LITと同等の感度で、より高い空間分解能を持つ
- 2025年5月12日より国内外の半導体メーカーに向けて受注開始
先端半導体デバイスの故障箇所を非破壊で高精度に特定する新技術「TD Imaging」が、半導体故障解析装置PHEMOS-Xシリーズに搭載可能となり、2025年5月12日より受注開始される。
TD Imaging計測モジュール詳細
PHEMOS-Xシリーズは、発光・発熱などから半導体デバイスの故障箇所を特定する高解像度エミッション顕微鏡である。今回開発されたTD Imagingは、レーザ照射による反射率変化から局所的な発熱を検出する独自技術であり、これまで実用化が難しかった感度面を大幅に向上させた点が特許技術となっている。
TD Imagingは、LIT(ロックインサーモグラフィ)と同等の感度を持ちながら、それを上回る空間分解能(LIT:10 μm超、TD Imaging:2 μm未満)を実現しており、金属層下の故障位置も非破壊でより正確に特定できる。1台のPHEMOS-XにLITとTD Imagingの両検出器を搭載可能で、LITで広範囲に信号を検出後、TD Imagingで絞り込むことで、故障解析の成功確率が飛躍的に向上する。