Microchipが低消費電力・高精度測定対応のMCU「PIC16F17576」発表、アナログ設計を簡素化
この記事の内容をまとめると…
- Microchip社がPIC16F17576 MCUファミリを発表
- 低消費電力とアナログ信号の正確な計測機能を両立
- オペアンプやADCなどアナログ機能を内蔵し設計を簡素化
不安定なアナログ信号の正確な計測を実現する新たなMCUファミリ「PIC16F17576」をMicrochip社が発表した。低消費電力設計により、バッテリ駆動の用途にも適している。
PIC16F17576 MCUファミリ詳細
PIC16F17576 MCUファミリは、低消費電力でアナログ信号を正確に測定することができるマイクロコントローラである。MCUコアがスリープモード中でも動作可能なコンパレータと参照電圧の組み合わせを備えており、消費電流3.0 µA未満での連続測定が可能である。
アナログ周辺モジュール マネージャ(APM)を使って必要な周辺モジュールのみをアクティブ化でき、電力効率の高い動作が実現されている。オペアンプにはソフトウェア制御のゲインラダーが搭載されており、1つのオペアンプで複数のゲイン切り換えが可能となっている。これによりノイズを抑えつつ高精度な信号測定ができる。
このMCUは最大4つのオペアンプと12ビット差動ADC(自動平均化機能付き)を内蔵し、広範な入力レンジに対応する。開発ツールとしてはMPLAB X IDEおよびMPLAB Code Configuratorが利用でき、Curiosity Nano EV14L29A開発ボードやMPLAB PICkit開発ツールと互換性がある。
どのように活用する?
PIC16F17576 MCUは、振動・歪み計測、流量計測、ガス検出、低温物資追跡、モーションセンシングなど、さまざまなアプリケーションに対応する。部品点数の削減、電力・コストの低減、設計の簡素化を図ることが可能である。
その他
受注はすでに開始されており、10,000個注文時の単価は0.57ドルからとなっている。