スペクトラム社の機器が非侵襲型義肢用量子センサの研究に貢献
この記事の内容をまとめると…
- スペクトラム社の機器が義肢向け量子センサの開発に活用
- 神経信号を非侵襲で検知する量子磁力計の研究が進行中
- 将来的には、センサプローブと制御ボックスの小型化を進め、バッテリーの持続化を目指す
義肢に使用される量子センサの開発において、スペクトラム・インスツルメンテーション社の機器が活用されている。現在、ドイツのQHMIコンソーシアムでは、体内に電極を埋め込まず、皮膚の上から神経信号を検知する非侵襲的なアプローチによる新しい義肢制御技術の研究が進められている。
量子センサ詳細
この技術では、量子磁力計を皮膚に装着して、極めて微小な神経信号を測定する。センサには、NVセンターがドーピングされたダイヤモンド片による光検出磁気共鳴(ODMR)デバイスが使用されており、マイクロ波磁場と緑色レーザーを組み合わせることで、赤色蛍光信号として神経磁場の情報を取得できる。
スペクトラム社の任意波形発生器(M4x.6631)とデジタイザ(M5i.3357)は、神経信号の特性評価や信号処理において用いられている。これらの機器は、高いダイナミックレンジとノイズ性能、高速動作と広帯域への対応、価格性能比、5年保証といった点で評価されている。
将来的には、センサプローブと制御ボックスの小型化を進め、バッテリー内蔵で1日使用可能な装置とし、義肢への応用を目指している。