THKの製造業向けIoTサービス『OMNIedge』 アクチュエータへの対応開始
THK株式会社は、2020年1月に販売を開始した製造業向けIoTサービス『OMNIedge(オムニエッジ)』のラインアップを追加し、すでにサービスを展開している『LMガイド』『ボールねじ』に続き、2021年3月より、製造現場で広く利用されているアクチュエータへの対応を開始した。
『OMNIedge』とは
『OMNIedge(オムニエッジ)』は、通信網を使って機械要素部品の状態を数値化することで、状態診断、予兆検知を実現するシステム。『LMガイド』からサービスを開始し、『ボールねじ』、さらに今後需要増が見込まれる回転部品(無償トライアル実施中)へと対象部品の拡大を図っている。また、サービス範囲拡充の一環として、2021年2月からはグローバルSIMへの対応も開始した。
『OMNIedge』を導入したユーザーからは、部品の状態を「見える化」し、数値の収集・解析が簡単に行える点に対して、多くの評価と要望がある。
アクチュエータへのニーズ
アクチュエータ(LMガイドアクチュエータ『KR』『SKR』シリーズ)は、使い勝手の良さから、『LMガイド』『ボールねじ』とともに搬送機や組立機などの自動化装置に広く採用されている。そして、これらの装置に使われている部品の予兆検知のニーズは、『LMガイド』、『ボールねじ』にとどまらず、アクチュエータにも拡がりをみせている。その要望に応えるべく、待望のアクチュエータへの対応を開始した。
特長
アクチュエータの状態を見える化
THKの独自技術「THK SENSING SYSTEM」を搭載したセンサをアクチュエータ本体に装着し、データの収集、数値化、状態の可視化を実現。これによりアクチュエータの破損、および潤滑状況を数値化し、状態を検知することが可能となる。
センサの取付けに改造や追加工は不要
これまでに対応している『LMガイド』『ボールねじ』と同様、センサの後付けはアクチュエータ本体外側に装着するだけで完了する。改造や追加工が一切不要で、稼働中の装置にも『OMNIedge』を導入可能のため、すぐにでも予兆検知を始めたいユーザーに最適。
1台のアンプでLMガイド、ボールねじ、アクチュエータの並列接続が可能
1台のアンプに接続できるセンサは最大3つ。『LMガイド』『ボールねじ』との並列接続も可能で、装置内にある機械要素部品の構成に合わせて、接続部品(『LMガイド』『ボールねじ』、アクチュエータ)を自由に組み合わせることができる。
工作機械をはじめ、アクチュエータが多用されている搬送・組立装置などの一般産業機械にも導入可能。
利用料金
1装置につき、月額8,000円~(2年契約)
受注開始・出荷開始時期
受注開始時期:2021年3月10日
出荷開始時期:2021年4月9日
今後の展望
今後は、現在無償トライアルを実施しているポンプやファンなどの回転部品にも適用範囲を広げ、その先にある、機械要素部品の予兆検知を基盤とした装置全体の“健康管理”へと発展させる予定とのこと。