ビーコンを使った製造現場改善
こんにちは。テクノアの間野です。
今回は、「ビーコン」を使った製造現場の改善について紹介させていただきます。
「ビーコン」は、一定の時間間隔で無線を使って半径数メートルから数十メートルの範囲に信号を発するもので、もともとの言葉は「狼煙(のろし)」に由来します。
ビーコンの特徴は、無線で信号を発することができるため、ネットワークの配線作業が不要で、設置が簡単です。タグから発信される信号をどのビーコンで受信したのかの情報をもとに、タグの位置情報を把握することができます。
それでは、製造現場では、ビーコンを使ってどんな改善ができるのか、簡単に事例をご紹介します。
①ヒトやモノの場所を把握
ビーコンは建屋内の位置情報を取得することができるため、その機能をそのまま使ってヒトやモノの場所把握に活用します。
具体的には、工場長がどこにいるのか、作業者がどこにいるのか、ある特定製番がどの作業場にあるのかを地図上で把握できるようにします。
製番の移動棚などにタグをつけて場所把握できるようにすることも有効です。
②進捗管理
ビーコンと進捗管理というとすぐには結び付かないかもしれません。
が、ビーコンで位置情報を取得することができれば、位置情報の履歴が製造現場では進捗履歴と同じとなるケースも多いです。
具体的には、工程ごとに作業現場が分かれている場合は、位置情報の履歴がまさに工程履歴となり、現在の位置情報は現在仕掛中の工程ということになります。
もちろん、予定を立てて実績管理するような日程管理ができればよいのですが、製番数が多くなかなかそこまでできない、人不足で進捗情報の見える化ができていないというような場合には、まずは位置情報を使って進捗を見える化するだけでも効果は大きいと思います。
③もっともっと簡単に日報を!
作業現場では、どの指示をいつ/誰が/どれだけの時間作業したかを日報情報として収集しているケースが多くあります。ハンディ端末やタブレットを使って収集しているケースもあれば、手書きしたものを、事務所でまとめて入力しているケースもあります。
ハンディやタブレットを導入しようとしたけれど、現場担当が馴染めず、結局、手書きを続けているケースもあるかと思います。
日報情報を収集するためには、やはり、現場の方の協力が不可欠です。現場の方が負担を感じない方法での日報収集として、ビーコンを活用する方法をご提案します。
前準備として、ビーコンを入れたボックスを用意して、指示書と担当者カードにタグをつけます。
作業開始時にビーコンを入れたボックスに、作業担当者が自分の担当者カードと指示書を入れて、作業終了時にはそれらを抜き取るだけです。ビーコンで、指示書タグと担当者タグが同じ場所にいたことを把握することができるため、その情報をもとに、作業日報データとして収集します。
具体的事例として我々のご提案する Ez-Bee をぜひご参考にしてください。身近になってきたIoTを製造現場でもうまく活用したいですね。
<参考>
■位置×実績 見える化システム「Ez-Bee(イージー・ビー)」
■株式会社テクノア