「現場をよく見ろ」と言うものの……
「コスト意識を持て」「もっと集中してやれ」「現場をよく見ろ」
どれも、よく言われそうな言葉です。
しかし、よく考えてみると、この言葉によって、行動を変えるに至らないことの方が多いことでしょう。
なぜなら、何をしてよいのか、伝わっていないから。
もしかして、伝えた側も、分かっていないから……。
例えば「現場をよく見ろ」
さて、一体何を見るのでしょうか?
これが組織で共有されていないと、この言葉は、ただ素通りするばかりです。
例えば、
- 必要以上と思われる仕掛の存在/量/置かれ方
- 館内放送や電話にて、何度か持ち場を離れる現場リーダー兼作業者
- 何度と製品が入った箱を少しづつずらす作業
- やりづらそうに見える作業に「大変ですね」と声をかけると、「いえ、いつものことですから大丈夫です」と誇らしげに返ってくる言葉
- 5分前に止まった設備に、だれもまだ対応に来ない場面
等々、ムダの存在や儲けへの糊しろ
さらには、
- 現場に入った私をチラッと一瞬横目で見、すぐに目をそらす姿
- 大雑把な時間の刻みで、記録された日報
- よく見ると矛盾のある数値がプロットされたはりぼてグラフ
- 埃がかかって風化した掲示物
等々、企業文化やマネジメント体制、改善活動の程度
「現場をよく見ろ!」に対して、現場での“目配りポイント”を明確にしておきましょう。
「コスト意識を持て」「もっと集中してやれ」
どれもこれも具体化させることが、行動変革への第一歩です。
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出典:KWPコンサル|トヨタ方式及びISOの学びをベースに、製造業の改善・コンサルティング