中国の特許事務所へ出張してきました

中国の特許事務所へ出張してきました

中国経済の成長は緩やかにはなっていますがまだまだ続いているようです。

知的財産業界で見ても、中国経済が好調なことからも日本から中国への特許出願・商標出願が増えています。

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発明plusを運営するコスモス特許事務所にも中国弁理士がパートナーとして在籍し、日本国内の企業が中国国内へ進出する際の知的財産権のフォロー体制を充実させています。

日本から中国へ出願をするとなると中国語で現地の特許事務所とコミュニケーションを取れることが大切です。

そして中国の特許制度についての専門的知識が必要となります。

言語と専門的知識を兼ね備えるコスモス特許事務所では日本から中国への代理件数が増えています。

 

今回、私が中国の特許事務所へ出張したのは、中国の特許事務所や弁理士と情報交換をするためです。

日本と中国の間では制度が異なる部分があります。

これは属地主義によるものであり国ごとに特許制度の細部は当然異なります。

 

例えば、部分意匠制度は日本にはありますが中国にはありません。

そのため、日本で部分意匠として出願を検討している場合には、中国ではどのように対応していけばいいのか。

また、中国から日本に出願をするときも同様です。

法制度の違いがあるからこそ、現地の弁理士たちと意見を交換することは大変勉強になります。

また、今後、我々の日本のクライアントが中国へ進出する際には、今回の情報交換を通じて日本の制度を理解した中国の弁理士が味方になってくれることでしょう。

自分たち、そして現地の弁理士の知識を相互に伸ばすことが、日本国内の企業の知財保護に繋がるのです。

 

コミュニケーションを良好にするためにも、定期的な中国事務所訪問が必要です。

特許や商標の出願は期限の管理が重要な仕事の一つで、時間的にタイトな場合もあります。

明日出願して欲しい!とクライアントから言われることもあります。

 

日本であれば自分たちだけの頑張りで乗り切れることもありますが、海を越えて中国の案件ではそうはいきません。

中国の特許事務所や弁理士の協力なくして乗り切ることはできないのです。

ビジネスをしていく上で無理難題が降ってくることはあります。

そうしたときに協力してやっていくためにも、顔を合わせてコミュニケーションを取っておくことは重要です。

顔を合わせて人となりを理解しあっておくという点も大切です。

 

中国の特許事務所は、広州でもっとも高い500m級のビルに事務所を構えているところ、300人の従業員を抱えているところなど、躍進目覚ましいところも数々あります。

中国では年間130万件を超えるほどの特許出願がなされており、これに対応するためにも特許業界が伸びているのです。

今回の出張で得た中国の特許をとりまく知識は、日本から中国進出を検討するお客様へのご対応にも活用できることと確信しています。

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弁理士。コスモス国際特許商標事務所パートナー。名古屋工業大学非常勤講師。1980年愛知県生まれ。名古屋工業大学大学院修了。知的財産権の取得業務だけでなく知的財産権を活用した製品作りの商品開発コンサルタントを行う。知財マッチングを展開し、ものづくり企業の地方創世の救世主として活躍している。著書に『社長、その商品名、危なすぎます!』(日本経済新聞出版社)、『理系のための特許法』(中央経済社)等がある。 特許・商標の活用を応援するWEBマガジン「発明plus Web」( https://hatsumei-plus.jp/ )を運営している。