ポカヨケの3つの検査機能

ポカヨケの3つの検査機能

1.源流検査……ポカミスの不良への転化を阻止する

作業者が発生させたポカミスを作業者自身に気づかせ、すぐに修正させることにより、ポカミスを不良に転化させない。

 

2.自主検査……自工程が発生させてしまった不良の発見

自工程で発生させてしまった不良の1つ目を発見し、2つ目以降の不良の生産をとめる。

 

3.順次検査……前工程から流れてくる不良の発見

自工程に侵入してきた不良を、自工程の入口で発見する。

不良を発見した場合は、前工程に直ちに連絡し、手直しと再発防止対策を打たせる。

 

「日本の生産進化の過程におけるポカヨケの位置」

1.1個流し<一般的に行われている>
    ↓
2.平準化仕掛け<トヨタが秀でた点>
    ↓
3.人偏のついた自働化<トヨタが秀でた点>
    ↓
4.シングル段取化<一般的に行われている>
    ↓
5.ポカヨケ<一般的に行われている>
    ↓
6.生産性評価<トヨタが秀でた点……問題点を顕在化させ人に示す>
    ↓
7.問題解決手法<トヨタが秀でた点……示された問題点を人が解決する>

 

特に、「平準化仕掛け」と「生産性評価」は、トヨタのレベルは世界最高水準です。

他企業の追従を許していないと思います。

にもかかわらず、トヨタの評価は地に落ちてしまっています。

 

「くやしーデス!」

 

韓国、中国企業が過大に評価されていると思います。

私の見た範囲ですが、上記の進化過程を当て嵌めてみても、全然できていませんでした。

日本企業の生産技術レベルは本当にすごいのです。


豊田生産コンサルティング株式会社代表取締役社長◎略歴 昭和30年(1955) 愛知県豊橋市生まれ 昭和53年(1978) 早稲田大学商学部卒業トヨタ自動車工業株式会社(現トヨタ自動車)入社 平成16年(2004) トヨタの基幹職チャレンジ・キャリヤ制度(他社への転出支援制度)によりトヨタを退職(退職時資格は課長級) オーエスジー株式会社オーエスジープロダクションシステム推進本部副本部長就任 消耗性工具(ドリル・タップ・エンドミル)専門メーカーで自動車関連以外の業種の現場改善活動に従事。 平成19年(2007) 豊田生産コンサルティング株式会社設立◎トヨタでの職歴(26年)人事部人事課海外関係人事 3年/財務部経理課輸出入経理、国内債権債務管理 3年/本社工場工務部原価グループ鍛造工場能率・製造予算管理、工場棚卸総括 3年/本社工場工務部生産管理室車体・塗装・組立工場生産管理 4年/米州事業部原価企画グループ北米事業体原価管理、北米生産車原価企画 3年/田原工場工務部原価グループ成形工場能率・製造予算管理、トヨタ生産方式部課長自主研 2年/田原工場工務部生産管理室エンジン・鋳物工場生産管理、トヨタ生産方式部課長自主研 8年◎本社部門(人事・財務・原価企画)9年、工場部門(本社工場・田原工場)17年と本社機能、工場機能のそれぞれを幅広く経験。特に工場では生産管理と原価管理という「石垣」づくりとトヨタ生産方式自主研メンバーとして「天守閣」づくりの両方に長年従事。