「ムダ」を楽と楽しさに変える楽々改善:何故、在庫ができるのですか?
誰にも聞けない「在庫削減」 現場改善コーチが伝授します
何故、在庫ができるのですか?
流れ分析で、ワークの流れを知ることができました。
同時に、各工程に在庫についても、およその量を把握できたと思います。
時々刻々、在庫は変化しているので、ある瞬間の状態にすぎないのですが、在庫量の合計は正確に出せます。
在庫量は、予想と比べて多かったですか? 少なかったですか?
ワークが大きいと、多く見えたかも知れません。
ワークがチップ材料のように小さいと、あまり見かけなかったかも知れません。
なかなか、正確に工程の状況を掴むのは難しいことなのです。
何故、各工程に在庫ができるのでしょうか?
工程によっては、その工程の前にも後にも、仕掛在庫があったと思います。
どうしてなのでしょうか?
私は、在庫は適切な量を持つべきだと考えています。
あくまでも、持つのであって、在庫ができてしまった…はダメです。
同じようですが、思いを持って在庫を持つべきです。
機械で生産していると、必ず仕掛在庫が必要です。
機械に投入するために、前工程の終わった仕掛在庫を持っておく必要があります。
「ロット」という単位で生産を行っている場合は、最低でも1ロット分は必要です。
最低でも、1ロットを機械が生産する時間だけの仕掛在庫が必要になるのです。
機械でその工程の生産が完了したものは、次の工程に運ばれます。
しかし、運搬が8時間に1回しか行われていなければ、最悪8時間、そこに留まっている場合があります。
運搬の頻度によって仕掛在庫が発生するのです。
建物が離れていると運搬頻度が少なくなるので、工程後の仕掛在庫が増える傾向にあります。
各工程のバランスが取れていたら良いのですが、時間のかかる工程の前に仕掛在庫が溜まります。
故障の多い機械だと、どうしても、動いているうちに少しでも仕掛在庫を作ろうとします。
工程検査を行っていると、不合格品が出ると、訳ありの仕掛在庫になります。
材料在庫は、納期の分だけは必要になるので、長納期の材料は在庫が増えます。
製品在庫は、あちこちに分散する傾向があり、工場、営業所、倉庫などに同じ製品の在庫があったりします。
特に、キャンペーンや季節商品は、計画的に前倒しで製品在庫をつくります。
キャンペーンに失敗すると、大量の製品在庫になります。
工場管理者が「まとめ生産」を望むと、在庫が増える傾向にあります。
大口受注品を月初にまとめて生産するケースが多く、材料、仕掛、製品在庫共に増加します。
生産数が少ない場合、一気に数か月分を生産する場合もあります。
品種が多いと、製品在庫の管理が大変になります。
全ての在庫が工場でコントロール出来ないので、コントロール可能な仕掛在庫について考えていきます。
参考書
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