中国生産委託、日本人駐在員は必要か?
前回、中国の生産委託先工場で日本語の通訳がいないため、中国人スタッフとは英語でやり取りをしている例を紹介した。
この方には別の悩み・課題もあった。それは生産委託先工場で生産されている自社製品の品質がよくないことだ。元々日本で生産していたのをコストの問題で中国展開されたとのこと。もう後戻りはできずやるしかないという状況とのこと。
品質問題とは、日本で生産していたときにはなかった不良が頻発しているとのこと。よくあるパターンだが「どうしてこんな不良が出るのか」悩んでいる。
この方を含め日本から指導や確認のために出張者が1ヶ月に1週間から2週間現地に滞在している。以前(1年前)に比べるとよくはなってきているのだが、まだまだ満足できるレベルではない。
そしてこれもよくあるパターンだが、「我々がいる間に生産されたものはまだいいのだが、日本に戻って不在の間に生産されたものは不良が多くレベルが落ちる」と言っていた。
今日のポイント
セミナーの質疑応答の時にこのような質問をいただいた。
「このような状況にあるのですが、日本人を駐在させる必要はありますか?」
これに対して、わたしの今までの経験やいろんな中国工場を見てきた経験から、わたしの考えを次のように回答させてもらった。
「日本人駐在員、要するに常駐者がいた方が早く結果が出ると思います。特に初期段階においては、必要だと考えます」
読者のあなたはどのように考えますか?
補足
わたしの回答を少し補足すると、駐在すれば誰でもいいというわけではない。きちんと指導できる人でなければ意味がない。
この点をあまりわかっていない会社をいくつか中国で見てきました。