現場での雑談は大切です【3】筋肉痛編
今年の改善レベルの話をいたします。
現場改善には二種類あります。
一つは問題が起きてしまって、それを現場で解決する問題解決の現場改善。
そして二つ目は将来に向けてよりレベルの高いモノづくりを実現する課題達成の現場改善です。
もちろん両者とも大切で立派な現場改善です。
ただここで注意する必要があることがあります。
実はかなり多くの現場改善が前者の「問題が起きてしまったことに対する対応を現場改善で実施した」であることです。
これはあくまで現状維持レベルですから、世の中の変化を考えると不十分なのです。
その次のステージがあるということを認識することが大切です。
さて、その次のステージを目指す改善とはどういう改善でしょうか?
例えばもうすでに始まっている少子高齢化の結果、人材が不足します。
ですから生産性をまず3割は向上させる必要があるでしょう。
あるいは世の中はあらゆるところでスピードアップしています。
Amazonで朝に本を注文すると夕方には手元に届いていますね。
こんな時代のモノづくりに求められるのはリードタイムの短縮です。半減をねらいましょう。
これだけの規模の改善だと現場の一部門だけではどうにもなりませんね、これまで話してきたように会社のすべての人たちが現場で現物を前に雑談をしながら答を求めていく必要があります。
その時に「失敗したらどうするんだ?」とか、「わが社でそんなことができるわけがない!」みたいな反論が出るかもしれません。
でもこれまでとは全く違うレベルがこれからの時代に生き残り・勝ち進むための必須条件になります。
本気でチャレンジするとしたら相当の痛みを覚悟する必要があるレベルです。
私はすべての指導先の皆様にこう言ってチャレンジの後押しをしています。
ここで感じる痛みは決して原因不明の病気から来る痛みではありません。
心配ありません、この痛みは「筋肉痛」です。
国体レベルの人がオリンピックに出ようとすればこれまでとはレベルの違う練習が求められるので筋肉痛が出ます。
オリンピックで入賞しようとすればまた筋肉痛。
金メダルと狙えば改めて筋肉痛。
しかし筋肉痛は必ず治るし乗り越えれば更なるレベルアップです。
今年はみんなで筋肉痛を楽しみながら改善を実行しましょう! どうぞよろしくお願いいたします。
※2017年1月に書かれた記事です。