『ビジョナリー・ピープル』で成功について再度考える
デニス・ウェイトリーの『成功の心理学』(ダイヤモンド社)を読んだときから、自分の持っている能力をとことん追求して、それにより世の中に貢献できれば、成功者になれるのだと確信できた。
これを読む前、すなわち退職前には、本音のところでは高い地位、周りの賞賛、高い給与(金)が成功の証であり、自分はひょっとして成功者どころか負け組だったのではないか、と思うこともあった。
しかし、退職して自営業になってからは、地位も賞賛も金も(本当に)どうでもよくなった。
今の私の悩みは、自営業者としてまだ事業収入がゼロ、すなわち世の中に貢献しようとあれこれ取り組んでいるのだが成果がないことである。
そんなとき、読んだのが、『ビジョナリー・ピープル』(ジェリー・ポラス、スチュワート・エメリー、マーク・トンプソン、英治出版)である。
原書の題名が’Success Built to Last: Creating a Life that Matters’であることを知ったのは訳者の後書きを読んだときである。
内容はこの原題の方が合っているが、これを日本語にするとやはり、メンタル・トレーニング的になってしまってまずいかもしれない。
最初の部分で「改めて成功を定義する」という章を設け、一般的な成功の定義、すなわち私が会社勤めしていたときに考えていたようなことからの脱却を述べている。
それが出発点になっているので、多くの成功者の事例が生き生きと伝わってくる。
ビジョナリー・ピープル、すなわち本書の定義する成功した人の本質は、次の3点であることが述べられる。
1.意義(Meaning)
2.思考スタイル(Thought)
3.行動スタイル(Action)
これらのうちの「意義」が全ての出発点だと思われるが、成功した人のその強さと深さは並大抵ではない。
さらに、意義だけでなく、思考・行動に結びつかなければ、本当に成功者にはなれない。
地位も名誉も金も関係なくなった私にとって、現在の仕事で成功するためには、強い思いとそれを実現するための思考・行動がまだまだ不足であると感じさせられた。
私なりの成功を追求していかなければ。
※2013年12月に書かれた記事です。