現場改善用語集【ミルクラン方式】
チラッと耳にした重要そうだが聞き慣れない用語、実戦で知っておくと改善が面白くなりそうな用語、度忘れしそうなのでメモしておきたい用語などを集めた用語集です。
ミルクラン方式(みるくらんほうしき)
巡回集荷を意味するロジスティクス用語。メーカーの部品調達物流効率化方策の一つ。納品量が車単位にならないような小規模部品メーカーを回って集荷する。
ミルクランという名称は、牛乳屋さんが牧場を回って絞ったミルクを集荷したその方法に由来する。集荷のルートを固定化させ、その順で回っていく。
部品メーカーは、愛知県豊田市周辺や東京都大田区などに集積して立地しているため、ミルクランも行いやすく、また効果も出やすい。
海外では特に自動車メーカーを中心に古くから行われていた。
日本では納品までのコストが製品(部品)価格に含まれるという商習慣のため、完成品メーカーが部品メーカーまでとりにいくという方法では逆に完成品メーカーのコストアップになるので、これまであまり表立って行われてこなかった。
家電メーカーでは物流子会社が親会社へ納品する部品メーカーから工場への配送業務を受託し、その中でミルクランや保管業務を請け負ってきた。
低価格化やグローバル競争に伴ない、現在では自動車メーカーも大々的に行うようになり、また部品以外の他の調達でも行われるようになってきている。