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サーマル・NP用語集(た行)

サーマル・NP用語集(た行)

サーマル・NPに関する用語をまとめた用語集です。

 

耐熱層
英文表記:heat resisting layer
耐熱層とは、感熱記録材料においてサーマルヘッドによる加熱から材料表面を保護するために、サーマルヘッドと接触する面に設ける層。特に熱転写用インクリボンにおいて、支持体ベースフィルムの耐熱性を補完するために、リボン背面に設けられる層のこと。温度によらずサーマルヘッドとの摩擦係数を低く維持し、かつヘッドへの機械的、化学的破壊を起こさない特性が要求される。耐熱性高分子と滑材を主として構成される。背面層、耐熱滑性層、耐熱層とも呼ばれる。

 

耐摩耗層
英文表記:abrasion-resistance layer、protective layer
耐摩耗層とは、サーマルヘッドの発熱体の表面に形成し、発熱体の磨耗と酸化を防ぐ機能を有する層で、保護層と呼ぶこともある。高硬度と耐熱性が要求される。

 

多針電極
英文表記:multi-stylus electrode
多針電極とは、静電記録で静電記録紙、誘電体上に静電潜像を形成するための電極をいう。電極は、数十ミクロン径のワイヤが 400dpi 程度の解像度で配置されている。電極と静電記録紙間は、数ミクロンの距離がスペーサ等で保たれ、そのスペースに数百ボルトの電圧が選択的に印加され空気が絶縁破壊されることにより、電荷を発生させて電荷像を静電記録紙上に形成する。

 

多数回印字
英文表記:multiple-use printing

多数回印字とは、一つの材料を用いて2回以上文字や画像を記録することを指す。溶融熱転写リボンや染料熱転写シートの同じ部分を複数回使用するすることが例として挙げられる。これに対して1回だけしか記録材料を用いないときをワンタイム印字ということがある。

 

タック加工
英文表記:tack lamination
タック加工とは、粘着シールとしての機能を記録材料に付与する加工のこと。記録材料の裏面に再剥離性のある粘着剤を塗布し、さらに離型紙を積層する加工からなる。プリント後に離型紙を剥離することにより任意のところに容易に貼付できる利便性が付与される。シール加工とよばれることもある。

 

断熱材
英文表記:heat insulating material
断熱材とは、熱の伝導を抑制する目的で使われる材料のこと。熱伝導率が低い材料や、空孔を含んだ材料等が用いられる。

 

断熱層
英文表記:heat insulation layer
断熱層とは、熱流を低減あるいは遮断するために用いる熱伝導率の低い層で、サーマルヘッドの場合は発熱抵抗体と基板の間に設置され、発熱抵抗体の熱をより効率よく印刷に寄与させる目的で使われる。また、感熱記録材料においてサーマルヘッドからの熱が支持体を経由して拡散することを防止するために、記録層と支持体層の間に挿入する層を指す場合もある。

 

端面ヘッド
英文表記:true edge head
端面ヘッドとは、基板の側面に発熱体を形成したサーマルヘッドのこと。プラスチックカードなど剛性の高いメディアへの印字印画に適している。

 

蓄熱
英文表記:heat accumulation
蓄熱とは、サーマルヘッドに通電したときに、その通電を終了しても発熱体下部のグレーズ層に熱が溜まっている状態をいう。過度の蓄熱は、サーマルヘッドの温度制御を困難とし、印字画像品質が低下する。

 

直接感熱記録用紙
英文表記:direct thermal recording paper
直接感熱記録用紙とは、加熱により直接発色して可視像が得られる記録紙のこと。ロイコ染料と顕色材をポリマー中に微分散させたものを支持体上に塗布したものが代表的である。加熱により両者あるいは片方が融解、拡散して発色反応が生じて画像が形成される。

 

直接感熱記録法
英文表記:direct thermal recording method
直接感熱記録法とは、加熱により直接発色する層を塗布した記録紙を用い、熱エネルギーの印加により直接可視像を形成する記録方法をいう。転写などの物質移動工程がないため簡便で信頼性の高い記録システムができる。(=直接感熱記録用紙)

 

通電感熱記録法
英文表記:electro-thermal recording method
通電感熱記録法とは、導電性を付与した感熱発色層を有する記録紙に針電極等で通電を行い、発生するジュール熱で印加した電気信号に対応する画像を記録する方法を指す。導電剤としては沃化第一銅などが用いられる。

 

通電転写記録法
英文表記:electro-thermal transfer recording method
通電転写記録法とは、通電層と熱転写性インク層を基本構成とする記録方法で、画像情報に基づいた電気信号の印加により針電極直下にジュール熱が発生する。この熱により熱転写性インク層が軟化または溶融して普通紙等の記録媒体へ転写して画像が得られる。

 

通電発色記録用紙
英文表記:electro-recording paper
通電発色記録用紙とは、通電層と発色層を基本構成とする記録紙のことで、記録紙に針電極を接触させ電気信号に準じた通電を行うことで画像記録を行う。通電時のジュール熱を利用して発色する通電感熱紙、通電による電気分解反応を利用して発色する電解記録紙(乾式、湿式)がある。(=通電感熱記録法、電気化学式イメージング)。

 

通電パルス
英文表記:electric pulse、 current pulse

通電パルスとは、短時間だけ流れる電流をいう。サーマルプリンタでは、サーマルヘッドに通電パルスを複数回送り、記録を行う。パルス数を制御して画像記録の階調制御を行うこともできる。

 

通電ヘッド
英文表記:multi-stylus print head for resistive ribbon
通電ヘッドとは、通電感熱記録紙または通電記録材料に接して画像情報に基づいた信号を与えるための導電針電極からなる記録用デバイスをいう。一般に、通電ヘッドは針電極を複数並べたアレイ状の構造を持つ。

 

TAプロセス
英文表記:TA-system
TAプロセスとは、Thermo-Autochrome プロセスの略である。支持体上に減色法の三原色に発色する感光・感熱記録層を積層した記録紙に、加熱発色と露光による画像定着を繰り返してカラー画像を得るプロセス。各色発色層は異なった熱感度と異なった感光波長を有するため、各色独立して画像形成することができる。画像記録は、サーマルヘッドと光定着用ランプを具備したプリンタで行う。(=ZINKプロセス)

 

抵抗性リボン
英文表記:resistive ribbon
抵抗性リボンとは、通電転写記録に於けるインクリボンは抵抗層、導電層、インク層から構成されることから抵抗性リボンとも呼ばれる。記録電極から注入された電流により電極直下の抵抗層が発熱しその部分のインクが転写され画像が形成される。

 

電界放射
英文表記:field emission
電界放射とは、金属表面に高電場が印加されたときに、トンネル効果によって金属から電子が真空中に飛び出す現象をいう。一般に、109 V/m 以上の電場が必要であるが、金属の仕事関数が小さいほど小さくなり優位である。また、電子放出点の曲率半径が小さくなると、電界の集中が起こり、外部印加電圧が同じでも大きな電場が得られ優位になる。

 

電気化学式イメージング
英文表記:electrochemical imaging
電気化学式イメージングとは、水の電気分解による pH 変化を利用したイメージング技術をいう。簡便な装置を用いて低電圧低電流で図形、文字を形成できる。図に示すように、電極板の上に、メチルオレンジ(pHインジケータ)水溶液に含浸した紙を設置する。棒状電極をアノードとして 水を電気分解すると、この電極周辺(紙の表側)が赤色に変化する。一方、カソード とした電極板周辺(紙の裏側)は黄色のまま変化しない。棒状電極を移動させると、その軌跡に従って黄色の下地に赤色の図形が紙の表面に現れる。電位を逆転させると 図形の消去も可能である。(=電気分解)

 

電気分解
英文表記:electrolysis
電気分解とは、電気エネルギーを与えて自由エネルギーを増加させる方向に反応を進めることも可能であり、この操作を電気分解と称する。水の電気分解を例に説明すると、水の理論分解電圧 (1。23V)以上の電圧を印加すると、アノードでは次のような反応が起こる。2OH- → 1/2O2 + H2O + 2e-。アノード近傍の溶液は、酸性になる。カソードで次のような反応が起こる。2H+ + 2e- → H2 カソード近傍の溶液はアルカリ性になる。電極の分極などにより、実際に電気分解が起こる電圧は1。7 V程度以上である。(=電気化学式イメージング)

 

電子線記録方式
英文表記:electron beam printing
電子線記録方式とは、イオンフロー記録方式の一種で、放電源として交流放電を用い、負極性電荷のみを取り出して記録媒体に照射するタイプの記録方式において、その電荷の大部分が電子であることから、特に電子線記録と称することがある。また、真空中で電子線を変調・走査して記録媒体上に直接記録する方式、その電子線を大気と真空を隔てている薄い膜を通過させて、空気中の記録媒体に記録する方式を意味することもある。

 

転写開始温度
英文表記:transferable minimum temperature
転写開始温度とは、溶融熱転写または染料熱転写において、インクまたは染料が記録媒体上へ移行するときに必要とされる最低の温度のこと。

 

転写抜け
英文表記:defect of transferred colorant、 void
転写抜けとは、熱転写記録において溶融インク等が転写するべき所に完全に転写することができず、微小な転写不良が生ずることをいう。電子写真、静電記録のトナーの転写不良でも同じ現象が起こり得る。ボイドとも呼ばれる。

 

伝熱係数
英文表記:heat transfer coefficient
伝熱係数とは、伝熱における熱移動の速さを示す係数の総称をいう。大別して境膜伝熱係数、総括伝熱係数、および輻射伝熱係数の3種類がある。

 

透磁率
英文表記:permeability
透磁率とは、ある物質に磁界を加えて磁化したとき、磁界の強さ(H)とその物質の磁束密度(B)との比(μ= B/H [H/m])をいい、磁化のされ易さを表す。

 

動的粘弾性
英文表記:dynamic viscoelasticity
動的粘弾性とは、粘弾性体に振動を与え応力、または歪みを周期的に変化させた場合に見られる粘弾性挙動をいう。周期的応力に対しては動的コンプライアンスが、周期的歪みに対しては動的粘弾性率が測定される。

 

導電層〔通電記録〕
英文表記:conductive layer
導電層〔通電記録〕とは、通電記録材料における低抵抗層の総称である。通電転写記録用インクリボンでは、記録電極側から、抵抗層、導電層、インク層の順になる。導電層は記録電極から供給され抵抗層を発熱させた電流を集めて電源に戻す働きをする。アルミニウム薄膜などで構成される。

 

透明感熱フィルム
英文表記:transparency thermal film
透明感熱フィルムとは、透明支持体上に透明な感熱記録層を塗布して、記録画像を透過光により観察できるようにした感熱記録材料を指す。感熱記録層の透明化手法としては、発色素材の微粒子化やマイクロカプセル化がある。印刷用のリスフィルムや医療用のレントゲンフィルムの代替として用いられている。

 

トナージェット
英文表記:toner jet
トナージェットとは、帯電させたトナーを開口電極からの電気力で飛翔させ、その開口電極を通過したトナーを用紙に付着させてトナー像を形成する方式をいう。用紙上のトナー像は熱により定着される。トナー飛翔記録とも呼ばれ、小型の記録装置が可能である。

 

提供:一般社団法人 日本画像学会


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