2019年度の補助金を活用してIT化を促進

2019年度の補助金を活用してIT化を促進

こんにちは、テクノアの荒井です。

中小製造業では、大企業に比べてIT化が遅れている現状にあります。IT導入を進めようとする際の課題として一番に挙がるのが、「コストが負担できない」というお金の問題にあります。

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▲2018年版「中小企業白書」(中小企業庁)P.215より抜粋

 

そのような状況下で近年では政府が中小企業のIT化を促進するべく、「ものづくり補助金」「IT導入補助金」等の制度がありますので、是非活用したいものです。

今回は、2019年度に製造業のIT導入で活用できる主な補助金と申請のポイントについてまとめました。

ものづくり補助金

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「ものづくり補助金」は2019年度も実施されています。

補助額は最大で1000万円、補助率最大2/3は数年前から同様です。採択率は40%前後を推移しており、前提として事業スケールアップのための「革新的」な投資が必要です。

申請について

採択率が約40%とありますように、採択されるのは簡単ではなく、また申請書のボリュームも多いため、補助金を受けるためには、準備にそれなりの時間を確保する覚悟が必要です。そのため、専門の方に申請書作成の代行を委託する経営者も多くおられます。

しかしながら、ここはあえて経営者自らの手で申請書の下書きだけでもすることをお勧めします。これは私が聞いた話ですが、申請書を読む側にとって、「社長が自ら汗を流して書き上げた文章」と「社外の人に書かせた文章」とでは、違いが分かるそうです。採点者がどちらに加点をしたくなるか?というと、おそらく前者ではないでしょうか。

IT導入補助金

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「IT導入補助金」は、昨年に比べて最大補助額が50万円から450万円へ大幅アップしましたが、全体の予算は500億円から100億円へと大幅に縮小されました。そのため、採択件数は昨年約6万2000件でしたが、今年は6000件程度と狭き門になると言われています。

また、A類型(上限額:150万円未満、下限額:40万円)とB類型(上限額:450万円、下限額:150万円)に分かれており、スケジュールも異なります。詳しくはIT導入補助金サイトをご確認ください。

生産管理システムのパッケージソフトならIT導入補助金か

「汎用的なITツールの導入に活用できます!」と記載されている通り、世の中に出回っているパッケージソフトの導入も推奨しているのがこのIT導入補助金です。

ものづくり補助金のように、「革新性」や「独自性」は求められていません。

申請方法について

私が所属する、TECHS事業部 関西営業課においても、昨年はこのIT導入補助金で多数の申請のサポートをさせて頂き、多くの新規企業様に生産管理システムを導入頂きました。

申請はWeb上で行うもので、下準備は少しあるものの早ければ2時間程度で完了しました。

今年もこの申請方法を踏襲すると仮定すると、額面が大幅に上がることで、申請書が少し複雑になるかもしれませんが、ものづくり補助金に比べて簡便な手続きになると考えられます。

小規模事業者持続化補助金

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「小規模事業者持続化補助金」は、補助額が最大で50万円、補助率3分の2であり、補助対象者は小規模事業者(製造業は20人以下)です。

「簡易的なITツールの導入に活用できます!」とありますように、ホームページ作成費やポスレジ等の導入をすることで、販路開拓・新規顧客の獲得を推奨する補助金です。

 

いかがでしたでしょうか? 補助金を活用して、有効な設備投資の一助にしていただければ幸いです。

参考:テクノア


中小企業診断士。大阪大学工学部機械工学科卒業 テクノアに営業職として入社。営業活動では、年間約250社の製造業を訪問して現場を多数経験。生産管理システム導入前分析、課題解決提案を専門領域とします ◎テクノアは、出荷本数4000社を超える国内トップシェアの中小企業向け生産管理システム『TECHSシリーズ』を開発・販売しているソフトウェア開発企業です。「外洋帆船経営」を標榜し、情報技術【IT文明】の進歩を先取して『人々がより人間らしい、ゆとりと生きがいがある生活』を実現するため、独創的なソフトウェアと付帯サービス【ソフト文化】の開発と提供を通じて社会貢献します。