8月の工場事故、労働災害の発生状況まとめ
8月に発生した製造業関連の事故や労働災害の情報をお届けします。
※事故の情報は痛ましく悲しい話ですが、次の事故の発生を防止するための安全意識の喚起、防止方法の検討のためにお届けします。
- ■森永乳業、男性が機械に挟まれ死亡
23日、森永乳業神戸工場で、紅茶をプラスチックカップに入れる工程で、男性が機械に挟まれて死亡する事故が発生した。本来、すべて機械が行う工程だが、トラブルで緊急停止したため、男性が一部を手作業で行っていたところ、急に機械が動き出して体が挟まれたとのこと。
ポイント>現場の安全対策の徹底、安全機能の解除の防止
- ■ドイツVW、事故防止のために工場敷地内でのポケモンGO禁止
11日、フォルクスワーゲンは、シュツットガルトの本社工場内で社員のポケモンGOを禁止した。不注意による事故防止と、位置情報を使用するゲームによる情報流出を避けるためとみられている。
ポイント>事故防止、情報流出防止
-
■川岸工業、千葉第一工場で原油約500リットルを川に流出
21日、鉄骨や橋梁、鉄塔など鋼構造物を製造する川岸工業は、千葉第一工場からA重油535リットルが流出する事故を発生。吸着マットと油分汲み取りによる回収・除去を進めている。事故原因は、主タンクからサービスタンクへ供給するポンプの貯油量を感知するセンサが機能せず、満タンで停止しなかったため。
ポイント>センサのメンテナンス、安全対策の冗長化
-
■FOXCONN、工場従業員が2人死亡
22日、Foxconnは、現地時間8月22日、中国国内の工場従業員2名が死亡したことを公表した。1名は先月から勤務を開始した男性で、工場の外で死亡していたのが発見された。もう1名は女性で、通勤途中に鉄道事故で亡くなった。
ポイント>労働条件、労働環境のケア
-
■日本燐酸、コンベアが切れて重しが落下。作業員が下敷きになり死亡
17日、科学メーカーの日本燐酸は、千葉県袖ケ浦市の工場でコンベアから1トンの重しが落下し、作業員が下敷きになって死亡した。高さ3メートルの場所にあったリン鉱石を運ぶベルトコンベアのベルトが切れ、コンクリート製の重しが落下。ベルトコンベアー下で作業していた方が下敷きとなった。
ポイント>コンベアのメンテナンス、過積載防止、危険箇所の隔離
-
■ジャパンマリンユナイテッド、作業船が転覆・沈没 死傷者なし
24日、広島県尾道市のジャパンマリンユナイテッド因島工場の沖合で、海上自衛隊の掃海艇をけん引していた同社の作業船が転覆して沈没した。死傷者はなかった。
-
■マレーシアの肥料工場でアンモニア流出。5人が死傷
16日、マレーシアの国営石油会社傘下のペトロナス・ケミカルズ・グループの肥料工場でアンモニアが流出し、2人が死亡、3人が負傷した。
-
■中国湖北省の火力発電所で爆発事故。21人が死亡、5人が負傷
11日、中国湖北省の火力発電所で、高圧蒸気管が爆発する事故が発生した。現場の発電所では質の悪い石炭を燃やしていたとされている
-
■信州ビバレッジ、タンク内作業で2人死傷
4日、長野県松本市の信州ビバレッジで、タンク内作業中に作業員が倒れる事故が発生し、1人が死亡、1人が病院に運ばれた。
ポイント>酸欠防止、熱中症防止