矢野経済研究所が調査発表、2030年の車載ソフト市場1兆円超 SDV構...

矢野経済研究所が調査発表、2030年の車載ソフト市場1兆円超 SDV構成比56.3%

この記事の内容をまとめると…

  • 2030年の国内車載ソフトウェア市場は1兆118億円の見込み
  • 2025年にSDVソリューション構成比19.7%、車載IT系(16.9%)を初めて上回る見通し
  • 2030年の構成比はSDV56.3%、制御系30.8%、車載IT系12.8%

矢野経済研究所は、国内の車載ソフトウェア市場に関する調査結果を公表した。市場は拡大基調を維持し、2025年に6,790億円、2030年に1兆118億円に達する見込みだ。構成比は2025年にSDVソリューションが19.7%となり車載IT系(16.9%)を上回り、2030年には56.3%で過半を占めるとしている。

車載ソフトウェア市場調査詳細

矢野経済研究所は、ソフトウェア開発ベンダーやIT系半導体メーカー、マイコンベンダーなど、国内の車載ソフトウェア市場に関する調査結果を発表した。

・市場規模の推移と予測:2022年は4,300億円(前年比131.5%)、2023年は5,680億円(同132.1%)、2024年は6,570億円(同115.7%)。2025年は6,790億円、2030年は1兆118億円に達する見込み。

・分野別構成比:2024年は制御系69.3%、車載IT系18.1%、SDV(ソフトウェアデファインドビークル)ソリューション12.6%。2025年はSDVソリューション19.7%で車載IT系(16.9%)を初めて上回る予想。2030年は制御系30.8%、車載IT系12.8%、SDVソリューション56.3%とされる。

・市場構造の見通し:SDVの進展により制御系ソフトは差別化が難しくなり、SDVプラットフォームの一部として取り込まれる可能性が高い。これに伴い、OEMを頂点とする垂直統合からSDVプラットフォームを核とした水平分業へ移行が進む公算が大きく、マイコンメーカーとOEMやTierの間に位置付けられていたソフトウェア開発ベンダーの役割が縮小する可能性がある。一部の大手は既に勝ち残りに向けた検討を進めており、今後はOEM各社がSoC(System-on-a-Chip)開発を含めSDV関連ソフトウェア開発を加速する見通しだ。

その他

・調査発表日:2025年8月27日

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