資格は技術力の証明書 他社との違いを打ち出す絶好のアピールポイント
受注獲得のための競争が激しくなるなか、自社の強み、他者との違いをどこで出すか?これは、あらゆる製造業企業にとっての大きな課題です。
とてもユニークな商品企画、どこにも真似できないような超精密技術、何百年も脈々と受け継がれてきた超老舗の歴史など、飛び抜けた武器を持つ企業はそれで良いですが、それはごくごく一部のみ。ほとんどの企業が、大きな差がない「どんぐりの背比べ」状態です。
技術力に優れている、品質にこだわっていると謳っていても、それらは目には見えず、しかも同じようなことを言っている企業がありすぎて、差別化要因になっていないのが実態です。
では、他者との違い、優位性をどう表現すればよいのか?ひとつのポイントとなるのが「資格」です。自社がどんな資格や国際基準に則った証明を受けているかや、現場の技術者がどれだけの資格を持っているか。これらは絶対的な証拠であり、その会社の技術力や品質の高さを証明してくれます。
例えば、こんなニュースを見て、この企業に対してどんなイメージを持ちますか?
タマディック、設計技術系における資格保有率が131%を突破
株式会社タマディック(本社:東京都新宿区/愛知県名古屋市)は、2017年1月19日に発表された「平成28年度 機械設計技術者試験」の合格者をもって、社内の設計技術系資格保有者が延べ1,061名となり、エンジニア職における従業員の資格保有率が131.6%になった。
同社は1959年の設立以来、自動車・航空・宇宙をはじめとするものづくり産業を高い技術力で支えていく「総合エンジニアリング企業」を目指し、質の高い技術者の育成にも積極的に取り組み、「自ら『考働』できる技術者になろう」を人材育成のスローガンとして、関連資格の取得を推進している。
資格取得においては、受験前の勉強会の開催や、希望する分野の通信教育受講料を会社で補助する取り組み等を積極的に行い、さらに、設計技術に関連する会社推奨の資格においては、試験受講料を会社で負担するほか、合格時に「祝金」を支給している。
資格と実際の現場で使う技術は別物であり、あんなものは現場では役に立たない。そんな声も聞きますが、資格に合格するためには、実際の技術はもちろん、その技術の理論や関連法案などを理解していなければなりません。理論と技術を兼ね備えた技術者は、その人個人のスキルアップだけでなく、人に教えたり、管理する立場になることもでき、企業にとっても有益な財産です。資格の保有の有無とその数は、企業の実力や成長力を表すひとつの指標となります。
たかが資格、されど資格。
自社の強みをなんとかしてアピールしたい。そんな企業は資格にチャレンジするのもいいかもしれませんね。
参考:タマディック、設計技術系における資格保有率が131%を突破