設備を止めたくなければ「予防保全」ではなく「予知保全」!
予知保全って何?
「予知保全」はその名の通り、壊れるのを「予知」して保全します。予防保全も壊れる前に保全しますが、大きな違いは保全のタイミング。
予防保全はメーカーや自身の経験から「ここまで使ったら壊れる可能性がある」とされている使用回数や時間を決め、あらかじめ部品交換などの保全をすることにより、故障を未然に防ぎます。
それに対し、「予知保全」は「壊れそう!」という兆候が出た段階で保全することで故障を防ぎます。「予兆保全」「予知保全」とほぼ同じ意味で使われます。
どっちも故障する前だからいいのでは?
実は大きく違います。
予防保全の場合、偶然部品の調子が悪かったりすると、交換タイミングより前に壊れてしまうこともありますし、まだまだ使える部品を余裕を持って交換してしまうケースが多くなります。
対して予兆保全は「壊れそう」という時に交換しますので、壊れる前かつギリギリまで保全を後ろに延ばすことができます。車のオイルに例えると、「〇〇Km走ったら交換」が予防保全、オイルの状態を頻繁に管理して「傾向が出たら交換」が予知保全に該当します。
あなたも自然体でしている予知保全
いいことづくめの予知保全ですが、傾向の「察知」とその情報を判断するための過去の経験が必要になります。
また、停止しても損害が小さい場合はそもそも壊れてから保全する「事後保全」で十分なこともあります。
机の上の箱ティッシュは無くなってから補充すれば問題ないですが(事後保全)、妻は怒らせたら大変なので、機嫌がわるい場合は対策を練る(予知保全)のと一緒です。
予知保全できる条件
前述の「妻の機嫌が悪い」は設備でも同じことがいえます。
ヒーターは抵抗値が変化し、モーターは振動の状態が変わるといわれています。
これらの「データ取得が可能」「閾値の設定が可能」この2点が予知保全ができる/できないの大きな境目になります。
出典:『設備を止めたくなければ「予防保全」ではなく「予知保全」!』FAプロダクツ