解析よもやま話「ビームモデルの活用(前編)」
※解析よもやま話はAltairの提供でお届けいたします。
こんにちは。Altairの中川です。
今回はビームモデルの活用についてお伝えします。
前回の投稿で、パイプの接続部のモデル化について書かせていただきましたが、コンセプト設計の段階では、
・どこにパイプを通し、
・それぞれどれくらいの太さにすれば良いのかが分かる、
ということが大事だと思います。
その時に毎回パイプの接続部を丁寧にモデル化していては非効率的です。
そのような場合には割り切って、パイプをビーム要素としてモデル化してしまうのが一つの方法です。
ビーム要素は変形に伴う断面の変化は考慮できないので、パイプ接続部は実際よりも固く計算されますが、それを理解した上で使えばどちらのパイプ取り回しの方が剛性が高いか、という比較には充分使えます。
こうして全体のレイアウトを決めてからシェル要素によるモデルで詳細検討を行う、というのが良いアプローチではないかと思います。
昔はコンピュータの能力が非常に低かったので、接続部には回転方向のバネ要素を使って剛性を補正するという、とても面倒な方法を使ってでもビーム要素のモデルを作っていました。30年以上前の自動車会社の話です。
今回もお読みくださりありがとうございます。