製造業の品質保証部、はじめて手順書をつくった話
今日は、配属後はじめて一人でやった仕事、「検査手順書の作成」のことを書こうと思います。
手順書とは、ざっくり言うと、「誰がやっても全く同じ作業をできるようにする指示書」のことです。
配属されてしばらく経ったころ、私はとある製品の検査を教えてもらっていました。
その製品は、検査の手順が複雑で、さらに非常に検査時間のかかる製品でした。
先輩が実際に検査しているのを見ながら、手元も見ずにメモして、メモしながら作業を手伝って……という忙しさ。
昔やっていた、飲食店でのアルバイト初日を思い出します。
検査の研修が終わった時に残ったものは、説明を聞きながら書いた、30ページ以上のミミズ文字で埋まったノート一冊だけ……。
(十字あるやい?)
(反対??がわに で? うごかく?)
このように、見たら笑える、そして見てもわからないノートが完成しました。
(もっと意味不明な部分もたくさんあったのですが、社外秘と思われるため割愛。)
「どうしよう、次ひとりで検査しろといわれても、同じ検査は絶対できない……!」
そこで、半分は今後入ってくる後輩のため(半分は自分のため)、手順書をつくることにしたのです。
ただ、手順書を作り始めると、
「これ、私はわかるけど、他の人には伝わらないのでは?汗」という文章が多く、
毎日書いては修正する日々。上司の赤ペンも増えていく一方。
手順書づくりというのは、言うほど簡単じゃない、という現実にぶつかります……。
丁寧に誰にでもわかるように、を意識して毎日毎日書き続けました。
そして、できたドキュメントファイルは73ページ、容量17MB。
……17MB!!!???
超大作すぎます。本でも出版する気なのか。
ということで、私の検査への愛を詰め込んだページたちを泣く泣く削除。
最終的には、もっと小さいサイズになり、良い評判の手順書ができました(と信じています)
誰にでもわかるように説明する、というのはとても難しいですが、
あのときの経験はいい経験になったなあと思います。