製造業の品質保証部、はじめて手順書をつくった話

製造業の品質保証部、はじめて手順書をつくった話

今日は、配属後はじめて一人でやった仕事、「検査手順書の作成」のことを書こうと思います。

手順書とは、ざっくり言うと、「誰がやっても全く同じ作業をできるようにする指示書」のことです。

 

配属されてしばらく経ったころ、私はとある製品の検査を教えてもらっていました。

その製品は、検査の手順が複雑で、さらに非常に検査時間のかかる製品でした。

先輩が実際に検査しているのを見ながら、手元も見ずにメモして、メモしながら作業を手伝って……という忙しさ。

昔やっていた、飲食店でのアルバイト初日を思い出します。

 

検査の研修が終わった時に残ったものは、説明を聞きながら書いた、30ページ以上のミミズ文字で埋まったノート一冊だけ……。

memo01
(十字あるやい?)

memo02
(反対??がわに で? うごかく?)

 

このように、見たら笑える、そして見てもわからないノートが完成しました。

(もっと意味不明な部分もたくさんあったのですが、社外秘と思われるため割愛。)

 

「どうしよう、次ひとりで検査しろといわれても、同じ検査は絶対できない……!」

そこで、半分は今後入ってくる後輩のため(半分は自分のため)、手順書をつくることにしたのです。

 

ただ、手順書を作り始めると、

「これ、私はわかるけど、他の人には伝わらないのでは?汗」という文章が多く、

毎日書いては修正する日々。上司の赤ペンも増えていく一方。

手順書づくりというのは、言うほど簡単じゃない、という現実にぶつかります……。

 

丁寧に誰にでもわかるように、を意識して毎日毎日書き続けました。

そして、できたドキュメントファイルは73ページ、容量17MB。

size01

……17MB!!!???

超大作すぎます。本でも出版する気なのか。

 

ということで、私の検査への愛を詰め込んだページたちを泣く泣く削除。

最終的には、もっと小さいサイズになり、良い評判の手順書ができました(と信じています)

誰にでもわかるように説明する、というのはとても難しいですが、

あのときの経験はいい経験になったなあと思います。


創業40年の製造業。ダイヤモンド事業からスタートしたテクダイヤは、会社本来の「人好き」が作用し、人との出会いを繰り返しながら業態変化を続ける。 現在はセラミック応用技術・精密機械加工技術・ダイヤモンド加工技術をコアとしながら先端技術のものづくりを支える。スマホやデータセンターなどの通信市場、更にはNASAやバイオ領域にも進出中。