蓄積データは活かせていますか? ~発注・仕入データ~
こんにちは。テクノアの間野です。
今回も日々蓄積されているデータの活用方法についてお話しいたします。
システム導入しているかどうかに関わらず、日々の業務の中で、伝票やExcelの表など、様々なデータが蓄積されていきます。その蓄積されたデータは、有効に活用されているでしょうか? 今回は、それらのデータの中でも、「発注・仕入データ」について取り上げます。
モノを手配するのに、どの会社でも「発注」「仕入」の行為は発生します。ですが、その方法は会社によって様々です。
手書きで発注伝票を作成している会社、Excelの部品表から発注用のExcelシートに転記している会社、発注はシステム外で実施し、仕入からシステムに入力する会社などなど、様々な方法があります。
しかし結果的には、手書き伝票であれ、Excelであれ、システムであれ、発注と仕入のデータは蓄積されていきます。皆さんはその発注と仕入のデータを活用できているでしょうか?
STEP1 発注残管理
現在、納期遅延しているデータ、あるいは、今週の入荷予定データをすぐに抽出することは可能ですか? 納期遅延、入荷予定の管理のためには、発注残データを任意に抽出できる必要があります。そのためには、発注と仕入のデータが一元管理されていることが必要です。
発注と仕入を別管理している場合、二つのデータを統合して、発注残データの管理を別で行わなくてはいけません。さらに、過去の発注残データが未消込のまま残っていたり、仮登録のデータがそのまま残っていたりする場合は、まずは不要なデータを整備しなくてはいけません。
また、正しい納期情報をデータで保有していないと、正確な情報を得ることができないため、仕入先から納期回答をもらい、その情報をこまめにデータ反映する必要があります。そうすることで、はじめて納期遅延、入荷予定の管理が可能となります。
発注・仕入データの活用は、まずはここから始めるとよいと思います。
STEP2 過去実績の参照
次に、蓄積されたデータを使って発注を行うようにします。過去の実績単価を参照して、今回の発注金額を設定するのです。このときに、発注や仕入のデータが個人管理になっていると、参照できるのは自身のデータのみとなります。共有データとして、手配者全員が同じ情報を参照できるようにする仕組みも必要です。
よくある例として、共有データが参照できても、備考欄に各々が自由な形式で情報を詰め込みすぎて、そのデータをうまく活用できていないということがあります。共有データをうまく役立てるには、データを登録する際のルールを統一することも重要です。
データを参照する際は、型番や図番だけでなく、メーカー、材質や形状など、様々な条件で、かつ、完全一致でなく、あいまい検索できるようにしておくと、よりデータ活用が進みます。
STEP3 仕入先の評価
Q(Quality 品質)、C(Cost 価格)、D(Delivery 納期)の3点から評価します。C(Cost 価格)とD(Delivery 納期)は発注・仕入のデータから取得することが可能です。品質評価もできるように、受入後の検査結果や返品履歴も記録として残しておくとよいでしょう。
発注・仕入データも日報データと同様に、結果的にデータを収集するのではなく、目的をもって活用できるように整備されたデータを収集しましょう。