聴覚医療から産科まで

聴覚医療から産科まで

オン・セミコンダクターは医療アプリケーション分野に参入して以来、聴覚DSPシステム、特殊用途マイクロコントローラ、CMOSイメージ・センサ、デジタルASIC、ミックスド・シグナルASIC、SRAMおよびEEPROMメモリなど、多様な製品を供給してきました。

これらのソリューションは、補聴器から超音波画像処理まで幅広く活用できますが、血糖値計、心電計による患者モニタリング、パルス酸素濃度計などの用途にも使用できます。

有線技術に比べて、使いやすさ、信頼性、柔軟性、低コスト、患者に及ぼすリスクの軽減などの優位性があるため、医療アプリケーションにおけるワイヤレス・システムへの関心がますます高まっています。

 

cなどの携帯機器は、自然災害、テロリズム、軍事衝突など、特に多数の緊急患者が発生する状況では、集中治療に欠かせない装置となります。

このような大惨事は、先進国・発展途上国を問わず、世界中のどの場所でも発生するおそれがあります。

しかし、不幸なことに、発展途上国で自然災害が発生した場合は、それでなくても貧弱な医療体制に一層の計り知れない影響を及ぼすことになります。

 

通常、これらの地域を支援するために最初に対応するのは先進国にある外部機関です。

戦場環境で必要な医療機器は、あらかじめ梱包して、すぐに輸送できるようにしておく必要があります。

また同時に、医療基準に適合しながら耐摩耗性、高信頼性、操作性を備えていることが要求されます。パルス酸素濃度計などの機器は、このような環境では必須とみなされます。

 

パルス酸素濃度計は、患者の血液に含まれる酸素レベルを監視する医療機器であり、酸素レベルが安全なレベル以下まで低下した場合は、それを医療スタッフに通知します。

これらの機器は、例えば手術中や緊急治療の実施中、回復期など、患者の血中酸素濃度の監視が必要な状況で不可欠です。

パルス酸素濃度計の重要性は、WHO (世界保健機関)が発展途上国の手術室における麻酔の安全性を向上させるためにPatient Safety Pulse Oximetry (患者の安全性にかかわるパルス酸素濃度測定)プロジェクトを発足させたことからも明らかです。

 

このPulse Oximetryプロジェクトは、世界各国の手術室の安全性を向上させることを狙いとし、合併症と死亡率を30%以上低下させることを目標としています。

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当社オン・セミコンダクターは、パルス酸素濃度計のための包括的なソリューションを提供しており、最近では64KBのI2CシリアルEEPROMメモリCAT24C64をポートフォリオに追加しました。

この製品は、当社のポータブル通信デバイス向け24ビット・オーディオ・プロセッサBELASIGNA 300と組み合わせて使用できます。

BelaSigna® 300は、携帯用通信デバイス向け超低消費電力のハイファイ・モノラル・オーディオ・プロセッサで、サイズやバッテリの寿命に妥協することなく、卓越した透明感のある音響を実現します。

 

技術的進歩により、先進国と発展途上国の両方で機能する機器の性能が向上しています。

発展途上国では、医療施設が必要最小限であったり、貧弱なものだったり、壊れていたり、あるいはまったく存在しない、といったことも少なくないため、より重要となります。

出典:『聴覚医療から産科まで』オン・セミコンダクター


アペルザニュース編集部です。日本の製造業、ものづくり産業の活性化を目指し、日々がんばっています。