総合的技術力の重要性
ちょっと前に、ある会社に営業に行かせてもらいました。まだお取引はない会社です。
そこは、設計から部品加工、仕上げ、組み立てと、全て自社でしているところです。部品加工は外注にも依頼しています。
いろいろとお話させていただき、思いました。現場を経験された方が、図面を書かれているなと。 やはり、「理にかなっている」 なと。
いつも疑問に思っていたことなのですが、旋盤の加工図面の公差で、基準面に対して、振れが○○以下とか、書いてある図面です。
その部品が、実際組み込まれた時の重要な振れと、加工図面の基準面が違うことがしばしばあります。
今回営業に行かせて頂いた会社の図面は、「さすが」 と納得いく書き方です。組み込んだときのことを考えて、加工図面を書いてます。
当然、不必要な公差は書いてません。キズも特別注意が必要なところは、その旨注意書きがしてあり、それ以外の部分は、さほど厳しくはありません。
2つ重要なことがあると思います。
1.実際に組み込んだ時のことを考えて、加工図面を書く
2.不必要な公差や要求は省く
この二点を見直せば、良いものが、なおかつ、コストを抑えてできると思います。
それには、総合的技術力が重要になります。
(設計)+(部品加工)+(仕上げ・組み立て)といった技術力です。
各受け持ちの部分の技術だけでは、実際のことが解りにくいと思います。それには、やはり、経験しかないように思います。
現場の経験のない方は、(部品加工)+(仕上げ・組み立て)のノウハウは、解らないのではないでしょうか。
同じように、設計の経験のない方は、(設計)のノウハウは、解らないと思います。
現在の製造業を見ますと、あまりにも分業制が進みすぎているように思います。
全ての部分で専門知識とまでは、必要ないでしょうが、ある程度総合的な技術力は、必要だと思います。
これは、当社の考えです。参考にしてください。