経営と現場をつなぐ3つの質問!!

経営と現場をつなぐ3つの質問!!

中小ものづくり経営者様より、よく頂戴するお題に「現場リーダーの育成」があります。

経営者が笛吹けども現場は踊らずの状況に「経営と現場とのつなぎ役になって欲しい」との訴えと受け止めています。しかしながら、現場リーダーに、経営数値と現場行動との関係性が理解されないままでは、つなぎ役としての機能は発揮されない事態に留まりがちです。

そこで、経営数値と現場行動とをつなぐために3つの質問を用意しています。

経営数値と現場行動とをつなぐための3つの質問

経営数値と現場行動とをつなぐための3つの質問


1.製品をひとつ(または一定量)納入すると、会社にいくらお金が残りますか?
2.このお金を積み上げて、最低限いくらにする必要がありますか?
3.今はどの水準にあり、目標までには同じ時間枠の中で、いくつ納品する必要がありますか?

 

経営者の管理項目が経営数値であることに対して、現場での管理項目は時間と数量です。

1から3の質問において、経営数値から現場でわかる時間と数量に変換をさせている点が鍵です。また、2の必要なお金の意味合いや、3の目標達成した場合の社員への還元方針明示も重要な点です。

 

この点を現場が理解すると、俄然ファイトを沸かす場面をいく度と見てきました。

すると、これまで勉強してきた“整流化”、“無駄な歩行や手待ち等作業改善”、“部材/工具の手元化“、“設備保全や段取改善“、“部材や消耗工具等適正在庫管理”、“多能工化”、“不良是正・予防処置”等の改善キーワードが途端に輝きを放ち出します。

また、「これムダだよね」との発言が増えたり、整理整頓が日常的な活動となり得たりの進化もよく見られます。

 

先日、現場リーダーが「昨日はいくら稼げましたか?」と経営トップに尋ねる場面にも出くわしました。

まさに、現場と経営とがつながった瞬間です。この域に達したリーダーのやりがい感を、表情や言葉・行動に見てとれた時は、とても嬉しくなるものです。

『経営と現場をつなぐ3つの質問』、ぜひトライしてみてください。


1982年:名古屋工業大学経営工学科卒業後、NEC入社。 1988年(29歳):「自分はいったい何をやりたいんだろう?」と悶々としていた気持ちに終止符。NECを退社、社団法人中部産業連盟に入職し、経営コンサルタントの道を一歩踏み出す。直後、中小企業診断士取得。以降、主に生産・物流現場及び業務の生産性向上・コストダウン支援、ISO9001QMS構築及び効果的運用に携わる。 2006年(46歳)に独立、2008年にKWPコンサル㈱を設立。 独立したことによって、より中小企業経営者の目線・心情に寄り添い、3つのキラリ組織づくり(社員がキラリ、顧客にとってキラリ、社会においてキラリ)に向け、引き続きカイゼン道を歩む。 同時に、ISO9001審査活動を行う。 【資格】 ・国際経営コンサルティング協会評議会認定CMC ・全日本能率連盟認定マスター・マネジメント・コンサルタント ・JRCA登録QMS(ISO9001)主任審査員 ・JACA登録QMS(ISO9001)管理技術者 ・CEAR登録EMS(ISO14001)審査員補 ・ITコーディネータ協会認定ITコーディネータ ・(元)経済産業省登録中小企業診断士(15年ほど経て失効) https://www.kaizen-wp.jp/