産業用検査システムにおける帯域幅と高速化

産業用検査システムにおける帯域幅と高速化

もっと高速に。おそらく誰もが、常に物事(自動車、電子メール、意思決定など)をもっと速くする方法を模索しています。

時間は非常に貴重な商品であり、数分数秒を節約するのに、数ヶ月あるいは数年を費やすこともよくあります。

ただし一般に、速度のために品質を犠牲にするようでは、高速化は役に立ちません。

 

紛らわしい表現のように思えますが、速くできても内容が伴わなければ無意味です。

また、素早く意思決定を行っても、方針が誤っていると、意図した結果は得られません。

産業用検査システムも例外ではありません。

 

動作速度を上げると、効率と生産性は向上します。

ただし、ビジョン・システムでは多くの場合、速度(すなわち、フレームレート)を高めるだけでは用をなしません。

多くの場合、必要なことは、同等またはそれ以上の解像度の画像をより速いレートでキャプチャできるよう、画像品質を犠牲にしないで帯域幅を拡大することです。

 

オン・セミコンダクターはこの要求を認識したうえで、CMOSイメージ・センサ、PYTHONファミリを設計しました。

このファミリは9個のデバイスで構成され、高品質の画像処理と高速キャプチャを両立させています。

このファミリで最小規模のデバイスはVGA解像度のPYTHON 300で、毎秒最大815フレームの速度で画像をキャプチャし、検査アプリケーションで非常に高速な処理を実現できます。

 

一方、最大の解像度を実現するデバイスは新製品のPYTHON 25kで、1秒当たり「わずか」80フレームで画像をキャプチャします。

これは実際、VGAデバイスに比べて、8倍多くのデータを表現します。

別の表現をすれば、VGA対応パーツは単一のUSB 3.0接続で利用可能な帯域幅の半分(2.5 Gbps)を使用するのに対し、PYTHON 25kは最大動作をサポートするのに、2個のUSB 3.1接続または2個の10GigE接続(20 Gbps以上)を必要とします。

PYTHON

さらに、PYTHONファミリはスケーラブルなプラットフォームをベースにしており、カメラ・メーカは1つのカメラの設計を流用して複数のデバイスをサポートでき、物流ロジスティクスの簡略化や、新しいカメラ設計の早期市場投入が可能となります。

これもまた、迅速化に寄与します。 時には、物事を迅速に実行できることが重要な問題であるからです。

出典:『産業用検査システムにおける帯域幅と高速化』オン・セミコンダクター


アペルザニュース編集部です。日本の製造業、ものづくり産業の活性化を目指し、日々がんばっています。