産業用の低照度イメージングの新たな選択肢

産業用の低照度イメージングの新たな選択肢

昨年、 KAE-02150イメージセンサ(オン・セミコンダクターのインターライン転送型 EMCCD 技術を活用した最初のデバイス)は、Electronics Products誌の2015年の今年の優秀製品賞およびVision Systems Design誌の2016年イノベーション賞の金賞を受賞しました。

当社は、このような賞を授与されたことを光栄に思うと同時に、それらの栄光に単に満足しているだけではいけないことも理解しています。

だからこそ、この技術の利用を産業用の低照度アプリケーション向け新製品に、さらに拡大することにつながるこれら2つの受賞について、当社はとても勢い込んでいます。

 

第1は、IT-EMCCDファミリの最新メンバーである8メガピクセルのKAE-08151イメージセンサです。

KAE‑08151は、KAE-02150と同じサブエレクトロンノイズ性能と幅広いダイナミックレンジを持っており、既存の1080p 解像度デバイスの4倍のイメージング・ディテールを実現しています。

またこの新しいセンサは、プロ仕様の顕微鏡のイメージング・パスと一致する4/3画像フォーマット(22.2 mm対角線)および1:1アスペクト比により、高解像度顕微鏡検査など科学分野のイメージング・アプリケーションおよび防衛や監視などのアプリケーションにおいて理想的です。

 

これら低照度アプリケーションにおけるKAE-02150およびKAE-08151の採用を促す主な機能のひとつとして、1エレクトロンを下回る非常に低い読み取りノイズがこの技術で可能になることがあげられます。

この超低ノイズフロアにより、このようなデバイスの実際の最終的な性能は、センサ内部の他のノイズ源により制限されることが考えられます。

したがって、最高のイメージング性能は、センサが冷却しているときに得ることができ、このプロセスにより、ノイズ源を抑え、この技術の最大限のポテンシャルを引き出すことができます。

一部のカメラメーカーは冷却カメラの開発に非常に優れていますが、それに関わる作業は困難(さらにコスト高)である可能性があります。

そこで、当社は、このプロセスを効率化するために、KAE‑02150およびKAE-08151を熱電クーラー(TEC)をパッケージに直接組み込んだ品種を利用可能にしています。

この統合により、外部のクーラー(パッケージ全体を冷却)を使用する代わりに、イメージセンサのダイを直接冷却することができ、この種の製品の最適な(冷却された)カメラの開発に係わる努力と費用が軽減され、これらのデバイスを使用したカメラを市場に投入するためにカメラメーカーが必要とする作業の効率が向上します。

 

新しいKAE-08151およびこの冷却パッケージの設計は、11月の第1週にドイツのシュツットガルトで開催される2016年VISON見本市の当社の展示の一環として示されています。

当社は、このイベントを利用して、産業用イメージングの最新の製品および発展を披露しています。

ご来場予定の方は、是非当社のブース(1C32)にお越しのうえ、産業用の低照度イメージングの最新技術をご覧ください。

出典:『産業用の低照度イメージングの新たな選択肢』オン・セミコンダクター


アペルザニュース編集部です。日本の製造業、ものづくり産業の活性化を目指し、日々がんばっています。