産学官連携(開放特許)の成功にはいい関係性作りが大切

産学官連携(開放特許)の成功にはいい関係性作りが大切

2016年8月1日の「愛知の発明の日」記念講演会にて講演をしてきました。

8月1日は「愛知の発明の日」。

自動織機で有名な豊田佐吉が最初の動力織機の特許を取得したのが明治31年8月1日だからだそうです。

 

豊田合成株式会社でノーベル賞を取った赤崎教授と天野教授のもと青色LEDの特許戦略を行った太田光一氏。

名古屋木材株式会社が岐阜大学と共同で開発した「曲がる木」をつかった製品作りを行った竹田博氏。

あいち産業科学技術総合センターでバイオマス資源の利活用の研究を行っている伊藤雅子氏。

を迎えての講演会となりました。

 

三者に共通していることは産学官の連携事業だと感じました。

どうすれば産学官連携事業がうまくいくのかを伺ったところ、ともにお話をしていたのが、「いい関係性を作ること」と言っていました。

いいアイデアや技術があっても上手く連携が取れない限りはうまくいかない。

 

特に産学官と三者が集まる場合に「いい関係性」というのが重要だと感じました。

開放特許の事業も産学官連携がキーワードになってきます。

大学の技術、行政の応援、会社の努力と三者がいい関係を作るために精一杯努力しないと生まれない事業だとも感じます。

 

川崎モデルで有名な川崎市に話を聞いた時にも頑張っている中小企業には「おせっかい」をして「えこ贔屓」をすると言っていたのを思い出しました。

行政の応援や大学の応援を受けるためには会社の努力が必要で、努力をすれば「おせっかい」を焼いてくれるのです。

努力をすることで「いい関係性」を作れる。

 

発明の日に産学官連携の事を聞いて、改めて開放特許を実現しようとする時には、やってもらうのではなく努力をすることが必要だと感じました。

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出典:『産学官連携(開放特許)の成功にはいい関係性作りが大切』開発NEXT


弁理士。コスモス国際特許商標事務所パートナー。名古屋工業大学非常勤講師。1980年愛知県生まれ。名古屋工業大学大学院修了。知的財産権の取得業務だけでなく知的財産権を活用した製品作りの商品開発コンサルタントを行う。知財マッチングを展開し、ものづくり企業の地方創世の救世主として活躍している。著書に『社長、その商品名、危なすぎます!』(日本経済新聞出版社)、『理系のための特許法』(中央経済社)等がある。 特許・商標の活用を応援するWEBマガジン「発明plus Web」( https://hatsumei-plus.jp/ )を運営している。