現場改善用語集【動作経済の原則】
チラッと耳にした重要そうだが聞き慣れない用語、実戦で知っておくと改善が面白くなりそうな用語、度忘れしそうなのでメモしておきたい用語などを集めた用語集です。
動作経済の原則(どうさけいざいのげんそく)(principles of motion economy)
効率的な製造作業を実現するために考えられ蓄積された、合理的な動作の原則。言わば作業改善のカンドコロみたいなもの。
大いに利用して改善の成果を上げると良い。
基本原則
1)不要な動作を排除せよ
2)動作は最適・最低次元の身体動作で行え・・・例えば、腕より手、手より指
3)動作は最適距離で行え
4)基本動作を減らすこと、及び2つ以上の動作の結合を考えよ
5)制限のない楽な動作に近づけよ
6)慣性力や反発力を利用せよ
7)重力や他の力を利用せよ
8)動作の方向にはムリなく、その変換は円滑にせよ
9)作業にはリズムを持たせよ
10)作業には両手を使用し、かつ両手は同時に動き始め、同時に終われ
11)目の動きを少なくせよ
作業域の準備
1)作業域は作業の支障がない限り狭くせよ
2)作業位置の高さは最適にせよ
3)材料や工具は作業者の前方一定の場所に置け
4)材料や工具は作業順序に合わせて置け
5)材料や工具は作業しやすい状態に置け
工具・器具の活用
1)材料の取り出し・送り出しには重力を利用した器具を利用せよ
2)材料・部品の取りやすい容器や器具を利用せよ
3)対象物の長時間の保持には保持具を使用せよ
4)簡単な作業又は力を要する作業には足・脚を使う器具を利用せよ
5)一定の運動経路を規制するために治具・ガイドを利用せよ
治工具及び機械の設計
1)機械の操作位置は動作が最適・最低次元の身体部位で行えるようにせよ
2)機械の移動方向と操作方向を同じにせよ
3)2つ以上の工具は1つに統合せよ
4)握り部はつかみ易い形にせよ
5)治具の締め付けには動作数の少ない機構を利用せよ
6)見える位置で楽に位置合わせできる治具にせよ