治具化

治具化

組立作業では、左手を治具にしている場合が多い。

 

手は治具にあらず。

治具から治具へ投げ込めること。

その治具はラフガイドが必ずあり、本セットと二段構えであること。

そして、その治具にポカヨケを設置するなり、検査項目を組み込むことである。

それが治具として意味をなす。

 

部品のベストポイント化も、その治具があることにより決まるのである。

 

機械加工工程より見ると、設備には基本的には治具がついているが、微妙にアジャスト(調整)してやらないとできない治具もある。

繰り返しのリズム作業の状況があるべき姿とすれば、本来「治具とは投げ込めば『治(おさ)め具』にセットされるべきもの」である。

 

すなわち、ラフガイドと本セットの二段構えの治具にすべきである。

そこにポカヨケなり、検査装置なり、不良品ハネ出しの道具なりの知恵をつけてノウハウにすることが求められている。

*SPS経営研究所監修「ポカミス撲滅大全」より抜粋


豊田生産コンサルティング株式会社代表取締役社長◎略歴 昭和30年(1955) 愛知県豊橋市生まれ 昭和53年(1978) 早稲田大学商学部卒業トヨタ自動車工業株式会社(現トヨタ自動車)入社 平成16年(2004) トヨタの基幹職チャレンジ・キャリヤ制度(他社への転出支援制度)によりトヨタを退職(退職時資格は課長級) オーエスジー株式会社オーエスジープロダクションシステム推進本部副本部長就任 消耗性工具(ドリル・タップ・エンドミル)専門メーカーで自動車関連以外の業種の現場改善活動に従事。 平成19年(2007) 豊田生産コンサルティング株式会社設立◎トヨタでの職歴(26年)人事部人事課海外関係人事 3年/財務部経理課輸出入経理、国内債権債務管理 3年/本社工場工務部原価グループ鍛造工場能率・製造予算管理、工場棚卸総括 3年/本社工場工務部生産管理室車体・塗装・組立工場生産管理 4年/米州事業部原価企画グループ北米事業体原価管理、北米生産車原価企画 3年/田原工場工務部原価グループ成形工場能率・製造予算管理、トヨタ生産方式部課長自主研 2年/田原工場工務部生産管理室エンジン・鋳物工場生産管理、トヨタ生産方式部課長自主研 8年◎本社部門(人事・財務・原価企画)9年、工場部門(本社工場・田原工場)17年と本社機能、工場機能のそれぞれを幅広く経験。特に工場では生産管理と原価管理という「石垣」づくりとトヨタ生産方式自主研メンバーとして「天守閣」づくりの両方に長年従事。