東芝デバイス&ストレージ、TC75W71FU出荷開始(過電流検出向け) 高速応答45ns/30ns
この記事の内容をまとめると…
- 高速応答・入出力フルレンジ対応CMOS型デュアルコンパレーター「TC75W71FU」の出荷開始
- 従来製品TC75W56FU比での伝搬遅延時間短縮(Low to High最大45ns、High to Low最大30ns)
- 入出力フルレンジ対応、最小動作電源電圧1.8V、プッシュプル出力による設計容易性
東芝デバイス&ストレージ株式会社は、産業用機器の過電流検出用途に適した、高速応答・入出力フルレンジ対応のCMOS型デュアルコンパレーター「TC75W71FU」を製品化し、本日から出荷を開始する。
TC75W71FU詳細
産業用機器では、モーター駆動や電源回路などで大電流が扱われるため、突発的な過電流が発生するリスクがある。過電流は機器の損傷や生産ラインの停止、さらには安全性の低下につながるため、迅速な検出と保護が不可欠である。近年は高効率化や小型化が進み、回路が扱える電流や電圧の範囲が従来より狭くなっている。その結果、わずかな過電流でも回路に大きな負荷がかかるため、より高速かつ高精度な過電流検出技術が求められている。
新製品は、従来製品TC75W56FUと比較して伝搬遅延時間を短縮しており、Low to Highが最大45ns、High to Lowが最大30nsである。これにより、産業用機器で電流異常が発生した際に即座に動作を停止でき、安全性の向上に貢献する。
さらに、入出力許容電圧はフルレンジに対応しており、電源電圧の最小値(GND)から最大値(Vcc)までの範囲で動作可能なため、設計が容易である。最小動作電源電圧は1.8Vで、低電圧駆動にも対応している。加えて、プッシュプル出力であるため、信号の立ち上がり・立ち下がりが速く、外付けプルアップ抵抗が不要で、安定した電圧レベルを維持できる。
また、ヒステリシス特性を追加しノイズ耐性を高めた製品「TC75W72FU」、およびヒステリシス特性付きでコンパレーターに供給する電源とは異なる電圧帯へ信号出力が可能なオープンドレイン出力製品「TC75W73FU」も、2026年2月より量産開始予定である。
どのように活用する?
応用機器は以下のとおりである。
・産業用機器(産業用ロボット、UPS(無停電電源装置)、太陽光発電、電源など)
・民生用機器(家庭用電気製品、電源など)
仕様・スペック
| 低電圧駆動 | 1.8V |
|---|---|
| 高速応答 | tPLH 45ns(max)、tPHL 30ns(max)(VDD=3.3V) |
| 品番 | TC75W71FU、TC75W72FU、TC75W73FU |
| パッケージ名称(パッケージコード) | SOT-505(SM8)〔共通〕 |
| 動作範囲 | Topr=−40~125°C、電源電圧VDD(V)=1.8~5.5〔共通〕 |
| 電源電流IDD(μA) | VDD=1.8V、VOUT=High、VIN=VSS、Ta=25°C、Typ. 276〔共通〕 |
| 入力オフセット電圧VIO(mV) | VDD=1.8V、VSS<VIN<VDD、Ta=25°C、Max 17〔共通〕 |
| 入力ヒステリシス電圧VHYST(mV) | VIN=VSS、VDD=1.8V、Ta=25°C、Typ. TC75W71FU:−、TC75W72FU:3.5、TC75W73FU:3.5 |
| Low to High 伝搬遅延時間tPLH(ns) | VDD=3.3V、Ta=25°C、Typ. TC75W71FU:23、TC75W72FU:23、TC75W73FU:−/Max TC75W71FU:45、TC75W72FU:45、TC75W73FU:− |
| High to Low 伝搬遅延時間tPHL(ns) | VDD=3.3V、Ta=25°C、Typ. TC75W71FU:14、TC75W72FU:14、TC75W73FU:11/Max TC75W71FU:30、TC75W72FU:30、TC75W73FU:30 |
| 出力端子 | TC75W71FU/TC75W72FU:プッシュプル、TC75W73FU:オープンドレイン |
| 入出力許容電圧 | 入出力フルレンジ〔共通〕 |
| 在庫検索&Web少量購入 | TC75W71FU:あり、TC75W72FU:−、TC75W73FU:− |
その他
当社は今後も、産業用機器の安全性・信頼性向上に貢献するコンパレーターの開発に取り組み、幅広いニーズに応える製品ラインアップの拡充を進めていく。
お客様からの製品に関するお問い合わせ先は以下のとおりである。
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