日本の製造業が本来持っている強み【4】

日本の製造業が本来持っている強み【4】

昔当たり前であった日本のモノづくりのやり方は今でも日本の強味なのではないでしょうか。

今回はそのことについてお話します。

 

日本の製造業がかって突然世界デビューを果たし、その優れたモノづくり力で世界を驚かせたとき、日本では社長も従業員も一丸となって現場で現物を前にしてただひたすら顧客が喜ぶモノを作ることに熱中していたのではないだろうか。

松下幸之助、本田宗一郎、井深大など日本発展の礎を作った偉人の伝記などから垣間見える当時の雰囲気は、お客様を喜ばせることをみんなで力を寄せ合って現場で実現するという独特の全体最適たる仕事の進め方である。

これは決して昔だからできたという話ではなく、今でも日本のモノづくりの強さとして活用するべき経営手法であると私は考えている。

欧米式の強烈なトップダウンではなく、経営者も一般従業員も一体となって改善通じた話し合いを行い、全員参加で経営をすすめるやり方だ。

 

Question: 
昔と今、モノづくりに違いがあるとするとそれはどんなところでしょうか?

日本の製造業が本来持っている強み【4】

◎現場改善No.1コンサルタント。大手自動車メーカーにて、一貫して生産効率改善(IE)を担当し、その改善手腕を見込まれて、社命にてスタンフォード大学大学院に留学。帰国後、若くしてIE責任者として、全国の主力工場を指導、抜群の成績をあげる。 ◎現在、 柿内幸夫技術士事務所の所長 として、自動車、家電、食品、IT関連メーカーなどを指導。「現場で、全社員が一緒に改善する実勢指導」という独自のノウハウで、社長・工場長はもとより、現場の人たちから絶大な信頼をよせられる。中小企業のドロ臭さと、最新鋭の工場ラインの双方を熟知した手腕に、国内だけでなく欧米、中国、アジアの工場の指導に東奔西走する毎日である。 ◎1951年東京生まれ。東京工業大学工学部経営工学科卒業、スタンフォード大学修士課程修了、慶応大学にて工学博士号取得。 ◎著書「最強のモノづくり」(御沓佳美 共著)「“KZ法”工場改善」「儲かるメーカー 改善の急所〈101項〉」、「5Sでつくる高収益工場ビデオ」「図解でわかる生産の実務 現場改善」「現場改善入門」「現場の問題解決マニュアル」他多数。平成16年日本経営工学会経営システム賞受賞。工学博士、技術士(経営工学)。