日本の製造業が本来持っている強み【1】

日本の製造業が本来持っている強み【1】

これまでは「世の中の変化と日本の製造業が抱えている問題点」という観点で私の考えをお伝えしてきましたが、今回からはそれに対して活用するべき日本の強みについてお話を続けます。

 

私は改善コンサルタントとして、これまで多くのモノづくりの現場で改善指導をしてきました。

そこでどんなことが起きているかをご紹介したい。

私の肩書は「改善コンサルタント」であるから、当然社長は現場改善での作業能率や品質の向上を期待して私を使い始める。

面白いことに、そうすると結果的には能率や品質はだけでなく、商品開発や営業収益の向上が起きてしまうことがしばしばある。

私は開発や営業の経験も知識もないので、私の指導で売り上げが上がったのではない。

しかし上がってしまうのだ。

 

では一体何が起きてそうなるのかをご説明します。

私は作業服を着て現場に出て改善指導をします。

その場には必ず社長や開発や設計、そして営業の責任者にもいてもらいます。

そして全員で一緒に改善を行う。

このことにより現場に隠れている全社的な問題点を発見し、全体最適レベルで解決してしまうのです。

全員で全体を同時に見る!それが、私が関与していない部分も全体的に盛り上がる理由です。

 

Question

皆さんの会社でみんなで現場でワイワイやっているうちに、とんでもないアイデアが生まれてそれが会社に大きく貢献したという経験はありませんか。

 

追伸:このたび、経済産業省より「先進技術マイスター」(平成29年度)という称号をいただきました。ちょっと嬉しいです。

日本の製造業が本来持っている強み【1】

◎現場改善No.1コンサルタント。大手自動車メーカーにて、一貫して生産効率改善(IE)を担当し、その改善手腕を見込まれて、社命にてスタンフォード大学大学院に留学。帰国後、若くしてIE責任者として、全国の主力工場を指導、抜群の成績をあげる。 ◎現在、 柿内幸夫技術士事務所の所長 として、自動車、家電、食品、IT関連メーカーなどを指導。「現場で、全社員が一緒に改善する実勢指導」という独自のノウハウで、社長・工場長はもとより、現場の人たちから絶大な信頼をよせられる。中小企業のドロ臭さと、最新鋭の工場ラインの双方を熟知した手腕に、国内だけでなく欧米、中国、アジアの工場の指導に東奔西走する毎日である。 ◎1951年東京生まれ。東京工業大学工学部経営工学科卒業、スタンフォード大学修士課程修了、慶応大学にて工学博士号取得。 ◎著書「最強のモノづくり」(御沓佳美 共著)「“KZ法”工場改善」「儲かるメーカー 改善の急所〈101項〉」、「5Sでつくる高収益工場ビデオ」「図解でわかる生産の実務 現場改善」「現場改善入門」「現場の問題解決マニュアル」他多数。平成16年日本経営工学会経営システム賞受賞。工学博士、技術士(経営工学)。