改善をすることで、工場内だけでなく全社で変化のスピードを上げる方法 K...

改善をすることで、工場内だけでなく全社で変化のスピードを上げる方法 KZ法【8】

「捨てましょう!」の続きです。

 

将来の可能性を考えて場所を手に入れることが優先なので、使わないモノは捨てるのです。

しかし今日買ったり、今日作ったりしたものがその後にまた捨てることになってはたまりません。

 

そこでそこにいるみんなで捨てることになるモノを見ながら議論をします。

 

「これは一体、何なのか?」

「ナゼ使えなくなったのか?」

「みんなで考えて改善しよう!」

 

不良品が多いけれど、これは設計を変える必要があるね、設計のA君と、生産技術のB君と製造のCさんが一緒になって変えてくれないか。

 

部品の在庫が多いけれど、これは購入ロットサイズの見直しが必要だね。

調達のDさんと生産管理のEさんが一緒になって来月からロットサイズと発注タイミングを変えてみて下さい。

 

KZ法の現場にはすべての部門の人が来ていますから、現物を前にしてドンドン改善の輪が広がるのです。

設計変更もロットサイズの変更も一部門だけでは簡単にはできないことですが、一緒になってやればできるのです。

 

そしてすべてを一気にやるのではなく、目の前にあるモノを変えるのですからそれなら絶対にできます。

 

たったそっれっぽっちやっても意味ないのではないですか!?! という声も聞こえますが、まずは一つでいいから具体的にみんなで一緒に実行してみて下さい。

なるほどこういう改善のアプローチが全体最適につながるのか!と分かります。

柿内_KJ法8

◎現場改善No.1コンサルタント。大手自動車メーカーにて、一貫して生産効率改善(IE)を担当し、その改善手腕を見込まれて、社命にてスタンフォード大学大学院に留学。帰国後、若くしてIE責任者として、全国の主力工場を指導、抜群の成績をあげる。 ◎現在、 柿内幸夫技術士事務所の所長 として、自動車、家電、食品、IT関連メーカーなどを指導。「現場で、全社員が一緒に改善する実勢指導」という独自のノウハウで、社長・工場長はもとより、現場の人たちから絶大な信頼をよせられる。中小企業のドロ臭さと、最新鋭の工場ラインの双方を熟知した手腕に、国内だけでなく欧米、中国、アジアの工場の指導に東奔西走する毎日である。 ◎1951年東京生まれ。東京工業大学工学部経営工学科卒業、スタンフォード大学修士課程修了、慶応大学にて工学博士号取得。 ◎著書「最強のモノづくり」(御沓佳美 共著)「“KZ法”工場改善」「儲かるメーカー 改善の急所〈101項〉」、「5Sでつくる高収益工場ビデオ」「図解でわかる生産の実務 現場改善」「現場改善入門」「現場の問題解決マニュアル」他多数。平成16年日本経営工学会経営システム賞受賞。工学博士、技術士(経営工学)。