改善について

改善について

週、その週にあった改善の話や、その時々の改善の話題、あるいは改善にかかわるミニレクチャーをお届けいたします。

まず第一回目の今回は、私が目指している改善のやり方についてお話しいたします。

 

「改善」とは「善く改める」ことですから、やった方がいいに決まっていることです。どんなことであっても良くなったのであればその行為は「改善」と言っていいと思います。

ただ実際には、「改善」ということを固く仰々しくとらえて、「金額的に大きな成果が出なければいけない」とか、「誰のマネでもないユニークなものでなければならない」といった感じの理解がされている場合が多いように感じます。

 

私が目指していることは、組織に属する全員がそれぞれいつも何かを改善しているような改善大好き集団を作ることです。どんなちょっとしたことであってもそれを全員が全力で実行している感じです。

世の中は本当にすごいスピードで変化していますし、そのスピードが益々速くなっていると思います。去年無かったモノが今年あり、今年ないモノが来年登場するという感じです。

 

これから世の中がどのように変化していくかはかなり不透明です。しかしどんな変化が起きても大丈夫な準備というのがあるのです。

それは会社の全員が常に改善を実行することに一切の違和感を持たない組織です。

 

身の回りの小さい問題は全員が自分で改善して解決します。全社にまたがるちょっと規模が大きい問題には全員が集まっての改善。

そしてびっくりするような大きな問題が起きた場合は、社長をリーダーとして全員が改善するのはもちろんのこと、近所の会社や、協力メーカーやあるいは同業他社、そして大学やネットで助けてくれる人を探したりすることも含めてみんなで会社を大きく変えていくのです。

そのようなことができるようになるにはどういうことをしていけばいいのか?考え方と体の動かし方の両面からそのアプローチをして見たいと思います。どうぞよろしくお願いします。

kaizen2

◎現場改善No.1コンサルタント。大手自動車メーカーにて、一貫して生産効率改善(IE)を担当し、その改善手腕を見込まれて、社命にてスタンフォード大学大学院に留学。帰国後、若くしてIE責任者として、全国の主力工場を指導、抜群の成績をあげる。 ◎現在、 柿内幸夫技術士事務所の所長 として、自動車、家電、食品、IT関連メーカーなどを指導。「現場で、全社員が一緒に改善する実勢指導」という独自のノウハウで、社長・工場長はもとより、現場の人たちから絶大な信頼をよせられる。中小企業のドロ臭さと、最新鋭の工場ラインの双方を熟知した手腕に、国内だけでなく欧米、中国、アジアの工場の指導に東奔西走する毎日である。 ◎1951年東京生まれ。東京工業大学工学部経営工学科卒業、スタンフォード大学修士課程修了、慶応大学にて工学博士号取得。 ◎著書「最強のモノづくり」(御沓佳美 共著)「“KZ法”工場改善」「儲かるメーカー 改善の急所〈101項〉」、「5Sでつくる高収益工場ビデオ」「図解でわかる生産の実務 現場改善」「現場改善入門」「現場の問題解決マニュアル」他多数。平成16年日本経営工学会経営システム賞受賞。工学博士、技術士(経営工学)。