強い現場づくりは、基準つくりから

強い現場づくりは、基準つくりから

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「どんな会社にしたいですか?」

との問いに、現場絡みに関しては、

「強い現場が実現されている」
「PDCAが回っている」
「現場監督者が機能している」

等の応答がよく聞かれます。

 

これらの言葉、的を射ているものの、その具体的なイメージは? というと、今ひとつ明快ではないでしょう!
この言葉を伝えられた側も、きっと「フ~ン」って感じで、素通りするだけのように思います。

 

T社系大手自動車部品メーカーを顧客とする中小製造業においても、同様の場面に遭遇しました。
もっと具体的行動や現場の姿をイメージできるように打出す必要がある!
こんな思いを抱きながら、じっくりと現場を見ていきました。

現場に出向くと、並みの中小企業とは異なり、頭ひとつふたつ抜きん出ている印象を持ちました。
多彩な管理道具、かつその一つひとつに見るきめの細かさ。顧客からの指導の跡が、クッキリと見てとれました。
しかしながら、さらに凝視していくとほころびが見えてきます。

 

総括的には、

  • 顧客からの指導の中心が品質中心であるため、生産性や流れ化の観点からのマネジメントに欠ける。
  • 事後的管理色彩が強く、予防的管理に欠ける。
  • 多彩な管理道具も、アクションに結びつかず、またさばききれていないものがある。

 

具体的には、例えば、
①品質目標グラフ:目標線がおかしくないか。
②出来高グラフ:良し悪しのジャッジができない。
③多台持ち人員配置:適正かどうかわからない。
④仕掛置き場:適量がわからず、良し悪しのジャッジができない。
⑤変化点管理:異常の際の記録確認用であり、先行管理に生かされていない。
⑥金型置き場:表示欠落している。
⑦スキル表:計画が見えない。また、工程間の応援ができることを考慮したい。
⑧個人別宣言表:一部停滞。
⑨班長さんの動きチェック:停滞。

 

など、これら一見整っているやに思われながらも、なかなかうまく機能していない現況が、きっと

「強い現場が実現されている」
「PDCAが回っている」
「現場監督者が機能している」

と言わしめているんだと感じました。

 

ならば、やはりこれら基準を再整備すること。

(1)品質のみならず、生産性も、流れ化視点も含め
(2)事後的管理ではなく、先行管理的に
(3)ジャッジができ、アクションに結びつくように

これら基準があってこそ!!

 

これとの関連で、

「強い現場」
「PDCA」
「現場監督者の機能」

を考えていくことにより、皆とイメージを鮮明にしていけることでしょう。

 

強い現場づくりは、

まずは、基準づくり から

です。

 

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1982年:名古屋工業大学経営工学科卒業後、NEC入社。 1988年(29歳):「自分はいったい何をやりたいんだろう?」と悶々としていた気持ちに終止符。NECを退社、社団法人中部産業連盟に入職し、経営コンサルタントの道を一歩踏み出す。直後、中小企業診断士取得。以降、主に生産・物流現場及び業務の生産性向上・コストダウン支援、ISO9001QMS構築及び効果的運用に携わる。 2006年(46歳)に独立、2008年にKWPコンサル㈱を設立。 独立したことによって、より中小企業経営者の目線・心情に寄り添い、3つのキラリ組織づくり(社員がキラリ、顧客にとってキラリ、社会においてキラリ)に向け、引き続きカイゼン道を歩む。 同時に、ISO9001審査活動を行う。 【資格】 ・国際経営コンサルティング協会評議会認定CMC ・全日本能率連盟認定マスター・マネジメント・コンサルタント ・JRCA登録QMS(ISO9001)主任審査員 ・JACA登録QMS(ISO9001)管理技術者 ・CEAR登録EMS(ISO14001)審査員補 ・ITコーディネータ協会認定ITコーディネータ ・(元)経済産業省登録中小企業診断士(15年ほど経て失効) https://www.kaizen-wp.jp/