工場新設・増設情報 8月第4週 三菱重工業、日本ガイシ、森永製菓、ヤクルト本社など
【国内】
▶︎三菱重工業
長崎造船所の敷地内に航空エンジン部品の製造を手掛ける新工場を建設する。
新工場では、燃焼器部品の素材受け入れから加工、組立まで一気通貫の流れで手掛けられる生産ラインを構築。先進的なエンジン部品生産ラインを整備し、世界最高レベルの生産効率を実現することでグローバルな競争力を強化し、同社グループにおける主力事業の一つに育成するとしている。
着工は10月、以降段階的に生産規模を拡大し、三菱重工航空エンジン(MHIAEL)の長崎工場として、2020年7月に竣工予定。
▶︎日本ガイシ
小牧事業所(愛知県小牧市)に、自動車排ガス浄化用セラミック製品の新たな実験施設「第2エンジン実験棟」を建設する。
世界各国でますます厳しくなる自動車の環境規制に対応する新製品をタイムリーに開発、供給するため、新実験棟を建設。第2エンジン実験棟では、自動車のエンジンや排ガス計測装置を設置し、主にEHC(電気加熱式触媒)などの新製品開発のための実験・評価を行う。
延床面積は約4000平方メートル、稼働開始は20年12月を予定。投資額は約60億円。
▶︎森永製菓
創業120周年を記念し、鶴見工場(横浜市)内に見学施設「森永エンゼルミュージアム MORIUM(モリウム)」を新設する。同社商品の歴史や現在の主力商品の技術などを、展示や映像を通して体感できる施設にする。
この新設に伴い、休止していた鶴見工場見学も再開し、見学者専用の通路やエレベーターを整備してリニューアルを行う。
施設総面積は1985平方メートル、オープンは20年春を予定。
【海外】
▶︎ヤクルト本社
中国ヤクルトの製造子会社である無錫ヤクルト(中国江蘇省)で、「ヤクルト」を生産する第2工場(無錫第2工場)の建設を20年5月から開始する。
中国においては、2002年の広州市での生産開始を皮切りに、現時点で5都市6工場が稼働。無錫第2工場の建設により、生産体制をさらに強化し、販売地域の拡大と市場深耕による需要増加に対応する。
敷地面積は約6万6660平方メートル、延床面積は約3万4049平方メートル、生産開始は22年4月を予定。生産開始当初の生産能力は1日80万本、第1工場とあわせて1日540万本を予定。
▶︎大同特殊鋼
連結子会社である下村特殊精工と大同興業が、特殊鋼の冷間引抜き棒鋼を主要製品とする新会社、Daido Shimomura Steel Manufacturingをタイに設立、拠点を新設する。新会社は2次加工事業の拠点となり、主に自動車関連向け高機能鋼材の提供を行う。また、Daido Steelの敷地内で加工事業拠点と倉庫事業も兼ねることで、グループの物流機能を強化し、グループ全体の事業基盤強化を図るとしている。
稼働開始は21年4月を予定、総投資額は11億円。