工場新設・増設情報 11月第1週 日本ガイシ、アサヒグループHD、シチズンマシナリーなど
【国内】
▶︎日本ガイシ
製造子会社であるNGKセラミックデバイスの新工場(多治見工場、岐阜県多治見市)の操業開始式を10月25日に行い、本格操業を開始した。多治見工場は、拡大基調にある半導体市場に対応するために建設したもので、半導体製造装置の内部で半導体材料のシリコンウエハーを支持するセラミック製の機能部品(サセプター)を生産する。フル生産は20年4月を予定、20年度中に日本ガイシ全体での年間生産能力を現状の約1.5倍に増強する計画。
敷地面積は約19万9800平方メートル、延床面積は約3万6000平方メートル、設備投資額は約320億円。
▶︎アサヒグループホールディングス
アサヒビール名古屋工場(名古屋市)に、PETボトル容器商品の製造ラインと物流倉庫を新設する。新設する製造ラインでは主に、アサヒ飲料の「カルピスウォーター」や「三ツ矢サイダー」などのPETボトル容器商品を製造し、物流倉庫では従来のビール類と、名古屋工場で新たに製造するアサヒ飲料のPETボトル容器商品を保管する。
着工は、物流倉庫が2020年1月、製造ラインは同年8月、稼働は共に21年4月を予定。設備投資額は総額約120億円。
▶︎東邦チタニウム
ニッケル粉の生産能力拡大のため、同社若松工場(福岡県北九州市)内に新工場を建設する。ニッケル粉は、積層セラミックコンデンサの内部電極として使用され、スマートフォンやタブレット、PCなどの電子機器のほか、各種自動車電装部品に搭載されている。通信機器の高機能化、自動車の電装化、5Gの実用化等により今後の大きな市場の成長を見込み、供給体制を強化する。
延床面積は約6400平方メートル、完工は20年12月、営業運転開始は21年4月を予定。
【海外】
▶︎シチズンマシナリー
工作機械事業の欧州での売り上げ拡大を目的に、フランス販売会社のHestika社と、スペイン代理店Egasca社の完全子会社化に向けた株式売買契約を締結した。Hestika社のあるフランス南東部は、自動車、医療、航空機といった産業の部品加工が盛んであり、今後の市場成長に伴う事業拡大を見込み、ビフォアーサービスの強化や、ショールームスペースの拡大などを実現するため新社屋を建設、11月28日に竣工予定。
新社屋の敷地面積は約5000平方メートル、延床面積は約2200平方メートル、投資金額は約2億5000万円。
▶︎日華化学
韓国子会社のニッカKOREA(ソウル市、NKR)の新工場が10月に竣工した。NKRは、日華化学の重要戦略製品の1つであるフッ素化学品の製造販売におけるメイン工場であり、今回、韓国で厳格化した「化学物質管理法」に遵守した操業体制を確立し、撥水・撥油原体はもとより、需要の高まる高付加価値なフッ素化学品等の増産体制構築を目的として建設。売り上げ計画は、18年実績が約36億円、25年は約60億円を計画。
延床面積は約3939平方メートル(地上5階)、投資額は約18億4500万円。