工場新設・増設情報 1月第4週 旭化成、アサカ理研、富士フイルム、コマツマイニング
【国内】
▶︎旭化成
マテリアル領域における添加剤事業の強化拡大を図るため、岡山県倉敷市の水島製造所内に結晶セルロース「セオラス」の第2工場を建設する。
主用途の医薬品錠剤向け需要は、今後も国内外で堅調に推移すると予想され、将来的な供給能力の拡充が必要なことと、顧客の原料調達リスクを軽減する目的で、生産拠点複数化による安定供給力向上のため、今回の設備投資を実施する。
着工は2021年9月、竣工は23年春を予定。投資額は約130億円。
▶︎アサカ理研
貴金属事業などを手がけるアサカ理研は、福島県いわき市に新工場を増設する。持続的な成長に向けた新たな事業の柱を構築することを目的に、リチウムイオン電池再生事業にかかる量産プラント導入において工場を増設。「ふくしま産業復興企業立地補助金(13次募集)」の指定を受けることが決定している。
敷地面積は3万4356平方メートル、着工は2021年2月上旬、竣工は12月、稼働開始は22年1月上旬を予定。投資総額は約10億円。
【海外】
▶︎富士フイルム
バイオ医薬品の開発・製造受託の事業成長を加速させるため、米国で2000億円を超える大規模投資を行い、バイオ医薬品の大型製造拠点を新設する。
新拠点は、原薬の大量製造と、製剤化・包装までを一貫して受託できる「ワンサイト・ワンストップ」の体制を備える。最新鋭の全自動型製剤製造システム、薬液が充填されたシリンジ(注射器)を多品種のオートインジェクターへ組立可能な装置や、汎用性の高い自動ラベル貼付・梱包設備などを導入し、幅広い顧客ニーズに応えていく。
稼働開始は2025年春を予定。
▶︎コマツマイニング
坑内掘り石炭(ソフトロック)向け鉱山機械の部品・コンポーネントを生産・加修(リビルド)する米国バージニア州のブルーフィールド工場を閉鎖し、米国内3工場(バージニア州、ケンタッキー州、ペンシルベニア州)へ移管する。
鉱山機械の需要は、鉄、銅、金などのハードロック向けは堅調に推移しているが、石炭向けは世界的な脱石炭の流れや燃料炭の価格低迷の影響により減少が続いている。今回の工場閉鎖および生産再編により、需要にあわせて生産能力を適正化し、強固な収益構造・企業体質を実現するとしている。