太陽系で活躍するイメージ・センサ

太陽系で活躍するイメージ・センサ

以前ブログで述べたように、火星探査機キュリオシティは、火星の地質学的歴史をよりよく理解し、火星の風景の見事なパノラマ(そして、素晴らしい自撮り写真)を撮影するために、科学用カメラにKAI-2020イメージセンサを使用しています。

キュリオシティから送られる画像は疑いもなく印象深いものですが、実際のところ、当社のイメージセンサが他の惑星表面に着地したのは、これが初めてのことではありません。

この物語は、イーストマン・コダック社のイメージセンサ・グループ(現在オン・セミコンダクターの一部)製KAI-0371イメージセンサが、火星探査機ソジャーナーの「目」として使用された1997年に始まります。

 

ソジャーナーは、火星表面を探検する最初の探査機であり、これらのイメージセンサによって、火星地形を進んで行く道を見つけ、地面と土壌のカラー画像の撮影が可能になりました。

Sojourner_on_Mars_720X450

それ以来、火星への多くのミッションが、最も重要なイメージング・ニーズについてはオン・セミコンダクター製イメージセンサに頼ってきました。

これらのミッションの一部は廃止されましたが(残念ながら、打ち上げ時や着陸試行時に失敗したミッションもある)、以下の3機は今日もなお稼働中で、定期的に地球に科学的情報を送っています。

 

・2001年に打ち上げられたマーズ・オデッセイ探索機は、熱放射イメージング・システム(THEMIS)カメラにKAI-1001イメージセンサを使用して、1ピクセル当たり18mで火星表面の地形を調査しています。

THEMISカメラで撮影した画像は、themis.asu.edu/latestに公開されます。

 

・2003年に打ち上げられたマーズ・エクスプレス探査機は、高解像度ステレオ・カメラ(HRSC)の超分解能チャネルにKAI-1001を使用して、1ピクセル当り2mで火星表面を調査しています。

・KAI-1001は、火星の週間天気予報を作成するためのマーズ・リコネッサンス探索機のマーズ・カラー・イメージャ(MARCI)にも使用されています。

この探査機は、2005年に打ち上げられたもので、コンテキスト・カメラ (CTX) にKLI-5000イメージセンサを使用して、1ピクセル当たり6mで火星表面を調査します。

画像クレジット:NASA/JPL-Caltech/Malin 宇宙科学システム

 

これらの火星へのミッションに加えて、私たちの太陽系内の他の惑星にも撮影能力を備えた探査機が送り込まれてきました。

ビーナス・エクスプレスは金星の周回軌道で10年近くを過ごし、金星監視カメラにKAI-1010を使用して惑星の大気や表面を研究しています。

そして今年の晩夏に、NASAのジュノ・オービターはJunoCam機器にKAI-2020を使用して、軌道から木星の初めてのカラー画像を撮影する予定です(7月の木星への到着が近づいているので、ジュノ・オービターについて詳しく説明します)。

 

金星、火星、木星 – すべてにオン・セミコンダクター製イメージセンサを使用した衛星が存在します。

地球周回衛星についても同様です。

それについては別の機会で説明します。

 

出典:『太陽系で活躍するイメージ・センサ』オン・セミコンダクター


アペルザニュース編集部です。日本の製造業、ものづくり産業の活性化を目指し、日々がんばっています。