大成建設、建設現場ロボ向け自動緊急停止装置「ロボストップシステム」を開発
この記事の内容をまとめると…
- 建設現場の自律走行ロボット向け自動緊急停止装置「ロボストップシステム」を開発
- 反射テープと反射センサーを用いた安価かつ高信頼性の暴走防止機構を実現
- T-DriveXシリーズで高い安全性と有効性を確認し、今後他ロボットにも展開予定
同社は、法和株式会社と共同で開発した自律走行ロボット向けの自動緊急停止装置「ロボストップシステム」を発表した。作業範囲に配置された反射テープとロボットに取り付けた反射センサーの連携により、万一のシステム異常時でもロボットの暴走を自動で防止できる。
ロボストップシステム詳細
従来の自律走行ロボットには、障害物検知機能や緊急停止ボタンなどの安全装置が備えられていることが一般的であるが、フォークリフト型など重量のあるロボットでは、より高次の安全対策が求められていた。
今回開発されたロボストップシステムは、作業エリアの床面に反射テープを配置することで、ロボットに搭載された反射センサーが反射信号を検知し、システム異常が重なった場合でも自動でロボットを停止させる構造となっている。さらに、有線接続により無線通信のリスクを排除し、反射センサー装置も2重機能を備えたものを複数台設置可能とすることで、検知ミスを防止する機構を実現している。
反射テープは幅約25 mmで専用の巻取機に納められており、設置作業も簡便でコストも抑えられる。センサーの強度も調整可能なため、ロボットの取り付け位置の違いにも柔軟に対応できる。特許出願中である本装置は、フォークリフト型ロボット「T-DriveXシリーズ」に搭載し、安全性と有効性が確認された。
今後、他のロボットやAGVにも順次搭載を進め、建設現場における自律走行ロボットの安全運転の実現と作業効率の向上を目指していく。