多種少量生産のため改善が手つかずの機械加工工場の改善について|元トヨタ...

多種少量生産のため改善が手つかずの機械加工工場の改善について|元トヨタマンの目

多種少量の製品を加工するのに、手動加工機多数とマシニングセンター数台の工場の改善は次のような手順で進めればよい。

1.マシニングセンターの段取り改善を進め、フル稼働させる。

2.手動加工機多数について

①機械にナンバーをつけ現物の機械に表示する。

②すべての加工部品にどのナンバーの機械の順番に流れ、それぞれが何分の加工時間であるかを記載したかんばんを作って現物に添付する。

③例えばA製品はNo.1からNo.5の機械で加工するとする。5台の機械すべてがA製品を仕掛けられるように段取り替えする。

④No.1の機械が1つのワークの加工を終わったら、作業者はその完成品をNo.2の機械まで届ける。

⑤No.2の機械の作業者はそれを加工し、完了品をNo.3の機械まで届ける。

⑥No.5まで同じように続ける。

⑦それぞれの作業者は受け取ったワークの品質チェックを行なう。もし不良品を発見したら直ちに前の作業者へ連絡し、加工を中止させる。

⑧5台の機械で加工をしている5名の作業者には繁閑が出る。暇な作業者は2名分を1名で担当させるようなことを考えて、全員の負荷を平均化する。

⑨実施状況を見て問題がないようなら、機械のレイアウト変更を考える。

⑩段取り改善の専門家を養成し、現場と一緒に推進する。

⑪どの部品を、どの順番で、何個生産するのかを明確にした生産計画を立案する。

 

「リードタイムの最短化」
「工程間在庫ゼロ」
「品質の工程での造り込み」

 

この3項目を完全履行することを目指す。

これを実施して行けば、要員の遊びとかいろいろな問題が発生する。それを1つ1つ潰していくしかない。王道はないのだ。

究極はトヨタのあんどんをフル活用したラインだ。それを念頭に置いて、1歩1歩進んで行けばよい。

 

元トヨタマンの目
トヨタ生産コンサルティング株式会社


豊田生産コンサルティング株式会社代表取締役社長◎略歴 昭和30年(1955) 愛知県豊橋市生まれ 昭和53年(1978) 早稲田大学商学部卒業トヨタ自動車工業株式会社(現トヨタ自動車)入社 平成16年(2004) トヨタの基幹職チャレンジ・キャリヤ制度(他社への転出支援制度)によりトヨタを退職(退職時資格は課長級) オーエスジー株式会社オーエスジープロダクションシステム推進本部副本部長就任 消耗性工具(ドリル・タップ・エンドミル)専門メーカーで自動車関連以外の業種の現場改善活動に従事。 平成19年(2007) 豊田生産コンサルティング株式会社設立◎トヨタでの職歴(26年)人事部人事課海外関係人事 3年/財務部経理課輸出入経理、国内債権債務管理 3年/本社工場工務部原価グループ鍛造工場能率・製造予算管理、工場棚卸総括 3年/本社工場工務部生産管理室車体・塗装・組立工場生産管理 4年/米州事業部原価企画グループ北米事業体原価管理、北米生産車原価企画 3年/田原工場工務部原価グループ成形工場能率・製造予算管理、トヨタ生産方式部課長自主研 2年/田原工場工務部生産管理室エンジン・鋳物工場生産管理、トヨタ生産方式部課長自主研 8年◎本社部門(人事・財務・原価企画)9年、工場部門(本社工場・田原工場)17年と本社機能、工場機能のそれぞれを幅広く経験。特に工場では生産管理と原価管理という「石垣」づくりとトヨタ生産方式自主研メンバーとして「天守閣」づくりの両方に長年従事。