変化点管理「3H(初めて・変更・久しぶり)」の管理が重要だ!
不良の対策に、あるいは多能工化の推進のためにと手順書(要領書)の作成を! と声があがります。手順書(要領書)が“全く無い”と言ってよい組織、あるいは、あるにはあるが、内容的にもっと充実させたいといった組織。
ウ~ン、話は分かるが、いざ整備していこうとすると膨大にある品番に対して……思わずたじろいでしまいます。
しかし、こんな時少し冷静になって考えれば
まずは
a)通常流れている製品
b)数か月に何度か製造するといったレベルの製品
c)製造する機会が、ここ数年全く無しの製品
などと区分けすることができます。
膨大に存在する品番に対して、さて、現実的に何からどんなタイミングで作成していきましょうか?
この場面に直面した某社では、次の考えで順次作成していこうと結論づけました。
初めて、変更、久しぶり
(これを3Hと称することがよくあります)
毎日のように製造している製品は先送り。
①初めて:新製品に対しては、都度、製造前あるいは、製造と合わせて手順書(要領書)を作成する
初めての中でも全く新規の製品と初めてといえども、過去類似性の高い製品とがあります。
全くの新規製品ともなれば、手も足も出ず、慎重に各工程/作業を設計していくことになるでしょう。
しかし、類似性が高い製品となると、“思い込み”含め、製造してみたら、
「イヤッ。違う!!」なんてことは、ありがちですね。新規製品はもちろんのこと、類似性の高い製品に対しても、注意深く事細かに手順書(要領書)を作成しましょう。
②変更:変更があった製品に対しては、都度、製造前、あるいは製造と合わせて手順書(要領書)を作成する
変更があった際の、「変更だよ」との際立った伝達とともに、変更点も伝達するものの、悲しいかな、またしても“思い込み”の魔の手が忍び寄ってきます。しっかり怠りなく注意すれば、大丈夫なはずであろうが、“まあ、いいかっ”。人はそのひと手間をはしょりたがります。
変更のある製品に対して、先入観を排除して、事細かに手順書(要領書)を作成しましょう
③久しぶり:久しぶりに製造する製品に対しては、都度、製造前、あるいは、製造と合わせて手順書(要領書)を作成する
久しぶりだと記憶は薄れるものの、確か、こうだった!かな? おぼろげな経験や記憶により、“きっと、こうだろう”との認識でやってしまいます。久しぶりな製品に対して過去のあいまいな記憶を排除して、事細かに手順書(要領書)を作成しましょう。
これら3Hが不良を生み出す機会である組織は多いものだと推察します。
不良低減・多能工化の推進に向けての作業手順書(要領書)作成。
加えて、これら3Hの際の教育・指導、かつ監視・確認を怠りなく、そしてマネジメントの整備をしたいものです。
3H(初めて、変更、久ぶり)の視点にて、管理の優先順位を高める。
的を射た考え方に間違いないでしょう!
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