出来高制が標準作業化を阻む??
工場のものづくりでは、
不良を作らない・発生させない作業手順を考えます。
不良が発生する可能性を検証して、
それが起きない方法を採用します。
不良をつくらない方法の中でいかに生産性を
高めるかに知恵を絞ります。
ところが出来高給にすると、
不良を作らない作業手順よりも数量をこなせる手順を
作業者が選択してしまいます。
明らかに不良が出る方法は作業者も取りませんが、
たまに不良になる可能性があるような方法でも
数量が上がるのであれば、その方法を選ぶのです。
現場の班長や組長も数量が作業者の給料に影響するのが
わかっているので、よい方法とわかっていても
数量が落ちる方法を作業者にやらすことが出来ません。
本来不良が発生しない手順を標準化して、
作業者にその手順を徹底させなければいけないのですが、
それぞれの作業者が少しでも数が上がる作業方法を考えて
(よく言えば工夫して)います。ですので、
同じ作業でも作業者によって手順が違っているのです。