全員で行う改善をベースとした新しい経営のアプローチ【5】

全員で行う改善をベースとした新しい経営のアプローチ【5】

気が付くと秋の気候になっています。暦からすれば当たり前ですが、何しろ暑さが長く続いたので嬉しいです。

 

これからは多くの部門が一緒になって全体を考えるというアプローチが必要だ。業務分担しての仕事だけではなく、時には一緒になって仕事をすることが役に立つ。

組織・階層を重視するといったこれまでのプロセスに必ずしも従わないやり方も必要だ。

すなわちこれまでの論理的な管理を基本としたやり方のみでなく、直感(インスピレーション)・モチベーション・共感といった要素を取り入れることも必要になる。

 

またこれまではしっかり準備をして失敗しないようにするやり方が中心であったが、これからはすぐやることで素早く失敗して隠れた問題を顕在化し、先んじて開発を完成させるスピード感が必要だ。

これまでは過去のデータや仮説を基にして話を進めることができたが、これからはそれらが役に立たない場面が増える。

より多くの現場観察を通じてリアルな情報を取る必要がある。

 

Question:素早く失敗することの必要性についてどう感じますか?

全員で行う改善をベースとした新しい経営のアプローチ【5】

◎現場改善No.1コンサルタント。大手自動車メーカーにて、一貫して生産効率改善(IE)を担当し、その改善手腕を見込まれて、社命にてスタンフォード大学大学院に留学。帰国後、若くしてIE責任者として、全国の主力工場を指導、抜群の成績をあげる。 ◎現在、 柿内幸夫技術士事務所の所長 として、自動車、家電、食品、IT関連メーカーなどを指導。「現場で、全社員が一緒に改善する実勢指導」という独自のノウハウで、社長・工場長はもとより、現場の人たちから絶大な信頼をよせられる。中小企業のドロ臭さと、最新鋭の工場ラインの双方を熟知した手腕に、国内だけでなく欧米、中国、アジアの工場の指導に東奔西走する毎日である。 ◎1951年東京生まれ。東京工業大学工学部経営工学科卒業、スタンフォード大学修士課程修了、慶応大学にて工学博士号取得。 ◎著書「最強のモノづくり」(御沓佳美 共著)「“KZ法”工場改善」「儲かるメーカー 改善の急所〈101項〉」、「5Sでつくる高収益工場ビデオ」「図解でわかる生産の実務 現場改善」「現場改善入門」「現場の問題解決マニュアル」他多数。平成16年日本経営工学会経営システム賞受賞。工学博士、技術士(経営工学)。